引き取られて行く時、スタッフはみんな泣いた


6年前の話である。

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バタシー・ホームに保護されていた
8歳のスタフォードシャー・ブルテリア雑種のマーセル君
青いセーターを着て情けない顔をしていた。

6年前、犬を探して、バタシーに通っていたとき、
「長くバタシー・ホームにいる犬たち」というタイトルで
廊下に張り出しているマーセル君の写真を見た。

実に私好み。。。。

マーセルをひきとりたいと思ったが、
バタシー・ホームはアーチーを選んでくれた。
それでも誰も引き取り手がなかったら
マーセルももらおうと思いながら帰った。

数ヵ月後、アーチーの避妊去勢手術にバタシーに戻ったとき、
マーセルはもういなかった。
よかったなと思ったけど、ちょっと寂しかったのを覚えている。

その年の9月からバタシーホームの
ドキュメンタリー番組が始まったのが、
4週目はなんとあのマーセルが主人公なのだ!!

バタシー・ホームの檻の中が嫌いでオフィスで
スタッフと一緒に暮らしていたそうだ。
「いつもおならをするので困った。重要なゲストが来たときには
特に激しく、恥ずかしかった」とスタッフは口をそろえて語る。

いろいろなイベントに参加し、青いセーター姿のマーセル君は
いつもみんなの心を魅了したそうである。

そしてホーム生活180日を経て
マーセルは念願の自分の家が見つかったのである。

「マーセルが東ロンドンなまりを理解するのだったら
私たちは絶対うまくいくわ」という東ロンドンに住むご夫婦にひきとられ
楽しく幸せに暮らしている。

引き取られて行く時、スタッフはみんな泣いていた。


で、アーチーの近影

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一番好きな時間はラーラ・タイム

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6月1日から7日まで全国ボランティア週間でした。
「ボランティアの仕事は人生の目的をくれる」という
ドッグス・トラストで長くサポートしてくれるボランティアさんのお話

バーンステイプル出身のディビッド・ウッド氏53歳は
2年前の2016年の5月からドッグス・トラストでボランティアを始めました。
ウッド氏は当事鬱で苦しんでいて、外に出たほうが良いとアドバイスを受け、
ウエストダウン・センターでボランティアを始めたのです。

センターでは永遠の家が見つかるまでの間、
犬をきちんと生活させることが重要なタスクとなっています。
それは60名のボランティアの助けなくしては実現しないことであります。
ウッド氏はその中の大切なメンバーの一人です。

ウッド氏談

「ボランティア活動は人生に素晴らしいインパクトを与えてくれます。
私と同じくらい犬を愛するポジティブな人たちと一緒に
仕事をすることは私の健康に魔法をもたらせてくれます。
以前よりずっと活動的になりました。

肉体的な健康だけでなく、精神面でもとても改善されました。
朝早く起き、センターの職員さんたちと犬の世話をする、
それが生活の目標となり、やるぞとの決意になるんですよ。

そして犬たちとの結びつき、新しい人たちとの出会いを重ねるにつれ、
信頼をを裏切れないと思うようになります。

たくさんの犬と絆をもちましたよ。
その中でもラーラは私の心の中の特別な場所に住んでいます。
ラーラは私がボランティアをやっている年数と
同じくらい長い間、犬舎にいるんです。
落ちこんだときはラーラのことを思い出せばいいんです。
自然に笑みが浮かんでくるんですよ。
一日の時間で好きな時間は「ラーラタイム」です。
散歩にいったり、一緒に座ったり、遊んだりするだけでとても幸せです」

ドッグス・トラストのマネージャーは語ります

「ディビッドは週に3回、2年間で1500時間以上奉仕してくれています。
洗濯、掃除、散歩、犬たちと遊んだり。
基本的に犬たちの暮らしを
できるだけ楽しいものにさせにきてくれるんです」

氏は付け加えます

「ボランティア活動の醍醐味は犬たちに永遠の家が見つかることです。
特に私が長く一緒に過ごして仲良くなった犬たち。

見る景色の変わること、家から出ること。
そして日々の暮らしの中で目的をもつことができる。
言葉に尽くせないほどの潤沢をもらっています。
自信がつき、報いの大きい経験です。
皆さんにぜひお薦めしますよ」

再びドッグス・トラストのマネージャー

「誰かが散歩に連れて行ってくれれば、
他の人が犬をなでてあげる時間を作ることができます。
特にセンターに来たばかりの犬はなでてもらったり、
トレーニングや遊ぶ時間が必要なのです。
ボランティアの人たちは
センターの運営に欠かせない重要な存在です。
大切な価値のある役割を果たしてくれる
お一人お一人に 感謝してもしきれません」

Dogs Trust

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数年前ドッグス・トラストの研修に行ったとき、
広大な庭に大きなはさみをもち、
歩き回るいぶし銀のような男性がいました。
本職の庭師を退職した後、ドッグス・トラストで
庭師のボランティアをしているとのこと
プロが手入れするドッグス・トラストの庭は
それはそれは見事でした。






英国で仔犬を買うのは難しくなります

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ワシントン・ポスト紙に英国の「ルーシーの法律」が掲載されました。

アメリカでペットショップを営んでいる人たちは
今のイギリスの動きを見ていたほうがよい。
イギリスでペットショップや動物販売業者は仔犬を売るのが難しくなる。
その傾向はこちらへも影響を及ぼし始めている。

英国では商業目的の仔犬販売を禁止する
「ルーシーの法律」制定の嘆願に14万3千人の署名が集まったそうである。

「ルーシーの法律」というのは仔犬工場で長い間虐待されていた
ルーシーという犬を救出した女性の訴えから始まったものである。

英国では年間およそ8万匹の犬が販売されている。
その中には合法の仔犬売買網、たとえばペットショップや、
農場や個人の売買なども含まれる。
しかし金をうみだす仔犬産業は病気だったり傷つけられたり、
身体的に不具合があったり、虐待された犬を
どんどん生産販売するようになった。
母親から離す時期が早急すぎるからである。

仔犬の商業販売は英国ではすでに規制が進み、厳しくなっている。
少なくとも8週以上であること。
母親も横にいないと販売できないようになっている。

このような動きの背景には動物福祉の推進者たちの功績が大きい。
コメディアンのリッキー・ガービスをはじめ、多くの有名人たちが声をあげ、
数々の動物福祉団体が呼びかけ、
そして多くの一般市民が賛同した。
しかし彼らはこれでも十分でないという。
政府担当者はこれから更に問題を掘り起こしていくと約束している。

ここアメリカでも闘いは始まっている。
ペットショップの中には反対運動をしているものもあるが、

米国ではおよそ一万の子犬工場が存在し、
そこで200万匹以上の犬が繫殖させられているという。
メリーランド、カリフォルニアは
ペット・ショップの仔犬仔猫販売の禁止の法案が通過し、
250の自治体がそれぞれの厳しい法律で規制している。
オハイオ、ニューヨーク、ペンシルバニア、ニュージャージーも
同じような法律の動きを目指して動き始めている。

Gene Marks


The Washington Post

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ペットショップで買わないでという訴えだけでなく
「売りにくい、買いにくい」という状況も作っていくと効果バツグン




ゆずが一生懸命生きた証に

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今日は保護犬のフィリオとショコラを愛情いっぱい育てていらっしゃる
日本ご在住のフィリオママをご紹介させてください。
拙ブログをよくご紹介してくださっています。ありがとうございます。

フィリオママさんが2016年ににひきとったゆずは
私にとっても忘れられない犬です。
ゆずが突然天国へ旅立ったときのことは今でも胸を衝かれます。
思い出すたびに涙が出てしまう。

2016年5月12日の記事

先程、ゆずが天に召されました。
いつもとかわらず元気一杯で走り廻り、ご飯を催促していたのです。
午後から服部緑地に出掛けましたが、駐車場から公園に入ったすぐのところで突然倒れ、
ほぼ即死の状態でした。
さくら動物病院さんで必死に救命措置をして下さいましたが、命は戻りませんでした。
お腹の中は腫瘍で一杯で、大きくなりすぎた腫瘍が破裂した、ショック死だったようです。

ゆずは10年間繁殖場に囚われていた子です。
私は彼女に、悲しかった10年を必ず取り返してあげると約束しました。
なのに、たった3か月で、私の腕をすり抜けて逝ってしましました。
約束したのに、約束したのに!
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。

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2016年5月5日の記事

この子は、私共の可愛い娘だったジャックラッセルテリアの「ゆず」です。
2016年2月末にうちの子になり、たった3か月後の5月2日に、天に召されました。

10年もの間劣悪な繁殖場に囚われ、やっと自由になれたら末期癌で、この子は二重に不運な子でした。
でも最後の瞬間まで元気に跳ね回り、お気に入りの黄色のボールと戯れ、美味しいものを食べ、
家族に愛され、天真爛漫に自由闊達に、幸せ一杯でした。
不運ではあったけれど、けっして不幸な最期ではなかったと、かあさんは信じたいのです。

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2016年5月6日の記事

庭に柚子の苗木を植えました。
娘のゆずが、一生懸命生きた証に

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フィリオママさんはまた拙ブログ、
104歳で一時預かりになった男性の記事に関して
ご自分のブログに次のようなコメントを寄せてくださっています。


かあさんも、フィリオとショコラを神様にお返ししたら、もう次の子を貰うことは望めないだろう思います。
日本の愛護団体さんの基準はとても厳しくて、勿論それは保護犬の幸せを考えてのことなのですが、
かあさんも何回か審査に落ちた経験があります。
70才を超した老夫婦が、仔犬を引き取るなど無責任なことは当然出来ませんが、
本当は老人にこそ、信頼し、信頼される相棒、愛情の対象が必要なのです。
まだ体力や時間や経済力のゆとりのある老人を老犬の里親にしたら、多くの行き場のない保護犬の為にも、
老人自身の生きがいや愛情のためにも、プラスになるはずです。
この世代を活用しない手はないと思いますが、その為の受け皿の整備も必要です。

かあさんは70才を越したら、老犬専門、看取り専門の預かりさんをしたいと考えています。
老犬病犬は新しい里親は見つかりにくいでしょうから生涯の我が子も同然ですし、
もしかあさんに何かあったとしても、その子は所有権のある愛護団体さんに戻れると思うからです。
どうでしょうかね?




フィリオとショコラのちいさなおうち





これ以上の良いものは思い浮かばない

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ミィルト・レッスナー氏は生涯を通じていつも犬と暮らしていた。
104歳になった今、氏に長生きの秘訣を聞くと

「そりゃ犬だよ」と答えが返ってきた。

「犬と暮らすことは家族を持つこと。その楽しさ。そして絆。
そう特に絆は喜びなんです」

数年前、妻と先代の犬たちに先立たれたミィルトさんにとって
絆は非常に大切なものである。

多くの動物シェルターが100を越えたお年よりの
譲渡希望を断るのは無理からぬことである。

彼は老犬専門のレスキュー・センターのドアを叩いた。
サンディエゴのライオネル・レガシーは
ミィルトさんが世話をできるまでという条件で
レイラという老犬の一時預かりをお願いすることにした。
愛情深い、気性の穏やかな雑種犬は
2016年11月に家に迎えて以来、すぐ新しい生活になじんだ。

「私たちはすぐ友達になったんだよ。
レイラは私をなだめてくれ、なんにでもすぐ同意してくれるんだ。
私も犬も健康を保つように気をつけている。うまくいってるよ。
両方ともまだ生きているよ」"

ミィルトさんは引退した精神科の医師で、
退職前は患者をリラックスさせるために
仕事場によく犬を連れていったそうだ。

老犬レイラは素晴らしい仲間だという。
トイレのしつけもきちんとされ、フレンドリーで穏やかである。

「これ以上の良いものは思い浮かばないな」と笑う

動物禁止のアパートに引っ越したり、金銭的な事情や、
離婚、病気などで老犬がシェルターに来る事が多い。

レイラは通りをさまよっているところを保護された。
子宮の感染病に冒されていたが、動物救急センターで治療を受け、
ライオネルレガシー・レスキュセンターが引き取った。

シェルターの創立者ローラ・オリバー氏の談

「ミィルトさんにパーフェクトなパートナーを紹介できて本当に嬉しい。
二人とも幸せだとこんなにはっきりわかるじゃないですか」


BBC NEWS

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104歳の一時預かりさん。保護シェルターのサポートも素晴らしい。





プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
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私に何の関係があるというのだ

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