太っ腹なドッグ・トラスト

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ドッグ・トラスト・インターナショナルは世界の動物福祉団体対象に補助金制度を設けています。
日本はちょっと無理かもと思いますが、
どこか他の国で犬のためにアップアップなさっていらっしゃる
お知り合い団体がいらっしゃいましたら、どうぞお伝えください。

DOGS TRUS INTERNATIONAL GRANT

私たちは犬の福祉のエキスパートを自負しておりますが、
それでも世界中のプロジェクトを把握するための必要な情報源は十分ではありません。
犬の福祉に向けて頑張っておられる世界中の方々をサポートするために
補助金制度を設けていますのでぜひ私たちに皆様の活動をお知らせください。
以下は補助金申請に役立つガイドラインですのでご参照ください。

補助金

額の上限下限はありません。50ポンドから5万ポンドの範囲内で皆様の必要な額を教えてください。
10万ポンドを超える補助金も、数は多くありませんが、考慮します。

一括でも、あるいは2,3年に一度というように分けて払うこともできます。
もし最初に申請したものと内容が違ってきた場合は
ドッグ・トラストは停止する権利を有します。3年を越すと新たな申し込みが必要になります。

対象者

非利益、政府と無関係の動物福祉団体
英国内、南北アイルランドはすでに補助しておりますので、補助金の対象外です。
それ以外の全世界どこでも対象の国になりますが、
動物福祉の長い歴史をもち、資金面でも困難に直面していない団体は
優先順位が下がるとご理解ください。

補助金は犬のためだけです。他の種の生物の助けではありません。

犬の福祉を向上させるプロジェクトであればどんなものでも考慮します。
将来につながる持続的なものであり、
違いが数字などで明確に表せるものを希望していますので、
申請用紙にはあなたがたの成功の度合いを測る方法を明記してください。

推奨するプロジェクトの例

●若者・成人への教育
●野良犬頭数の管理(NTRなど)
(この項目で申請する場合は該当地域の野良犬の数、
地方行政のサポート体制や理解の状況を報告。そしてノンキル・ポリシーであること)
●獣医ケア(ワクチンキャンペーン、低所得者の獣医費用の補助)
●スタッフや獣医のトレーニング

シェルター建設補助金

レスキュー・センターやリホーム・センターの
設備費用や維持費用もサポートします。
この申請には、犬に新しい家が見つかる現実的な可能性がある証明が必要となります。

また団体としての体制が整い、明確な管理体制、
建設の必要性が妥当であると証明できるもの、
また建設終了後、運営する十分な資金があることも証明しなければなりません。

助成する団体がドッグ・トラストに依存することは私たちの真意ではありませんので、
補助終了後も、プロジェクトの自己運営能力と健全に機能することを証明してください。
もし必要でありましたら、資金集めの技術を学ぶことができるように
スタッフに金銭的援助をする事も考慮しています。

応募の数が非常に多く、客観的な選択しなければなりません。
予選に残る可能性が高くなるポイントを更にあげましたのでご参考ください。

●犬の福祉に関して大きな違いをもたらすことができること
●継続的でポジティブなインパクトを持つこと
●成功の度合いを測る方法を有すること
●長期間の経済的基盤の裏づけ、地域コミュニティと鍵となる人や団体の強いサポートがあること
●統制と秩序のとれた健全な団体であること

予選に残りましたら、最終審査の前に候補者の団体を訪問します。
(特に2万ポンド以上の補助金の場合)
一年中を通して受け付けています。
補助金を出す前に改良改善点をお願いすることがあるかもしれませんが、
2ヶ月以内にお返事を差し上げます。

Dogs Trust International Grant


Mojuniさんのことでお知らせしたカレンダーは
セリア・ハモンド・アニマルトラスト(以前の記事恋も動物も)に寄付をさせていただきました。


希望と自由のプロジェクト


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Hope Project

ドッグ・トラストには犬と共にホームレスになっている人たちに対して
アドバイスや獣医費用の援助をする希望という名のプロジェクトがある。

犬の蚤駆除、虫下し、ワクチン、不妊去勢手術、マイクロチップを無料で行い、
たいていの病気治療もサポート。国内100都市で実施されている。

ホームレスの人たちの支援を始めてほぼ20年経つが、
問題は、現在のところ国内でわずか8%のホステルしか
ペットを受け入れていない事である。
つまり犬を飼っている人は寝る場所を確保するのが非常に難しいということだ。
ドッグ・トラストはアコモデーションを提供する人たちに
ペットも一緒に泊まることができるよう推進激励している。

Freedom Project

ドッグ・トラストのフリーダム・プロジェクトは家庭内暴力の被害に遭っている人たちのために
ペットを一時預かりするサービスである。
犬だけでなく、キャット・プロテクションとコラボレーションをして猫も預かることができる。
プロジェクトは2004年に発足し、現在まで1100匹以上のペットを預かった。

イギリスでは非常に多くの女性がパートナーの暴力に苦しんでいる。
女性を脅かしたり暴力を振るったりする男はパートナーに力を誇示するために
動物をも虐待するという統計が出ている。

暴力行為から逃れるために家を出ても、ペット可という物件を見つけるのは難しい。
それゆえにペットのために我慢して家にい続けるケースが多い。
そこでドッグ・トラストはフォスター・サービスと協力して、
飼い主がペットを引き取れる状況になるまでボランティアがペットを預かるシステムを構築し、
女性たちと動物たちが自由になれる環境作りを目指している。



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ドッグ・トラストだけでなく、多くの動物動物チャリティ団体も、
ホームレスの人たちの犬たちを保護すべくいろいろな手を打っていますが、
問題は外から見つけるのが難しい家庭内暴力の犠牲者たちです。
しかし、自力で歩けるまで、ペットを安全な場所で預かってもらえることがわかっているのなら
暴力パートナーに後ろ足で砂をかけて毅然と出ていくことができます。



長い道のりの途中

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“A dog is for life, not just for Christmas ”

オックスフォード辞書に掲載され、今日の英語のフレーズの中で
最も有名な言葉の一つとなっています。
これはどうやって生まれたのでしょうか。

「クリスマスに安易に犬をプレゼントする人たちを阻止できる
何か良いキャッチコピーを考えろと委員の人たちに言われたのです。
電球のように頭に浮かんだのではありません。
キッチンで夫のロジャーとワインを飲みながら話していたときに
浮かんだチームワークの結晶です」

どうして今年を引退の時期に選んだのですか?

「私は世界で最も素晴らしい職業に40年間も携わる光栄に預かりました。
二度寝したいと思った月曜日はありません。
チャリティは成長し、今では犬に関しては、イギリスで最大の機関となりました。

今度は若い人が毎日毎何百もの決定をしていく番です。
仕事や、人や犬たちと別れるのは本当に悲しいです。
けれど、信頼できる人たにドッグ・トラストを
引き継いでもらえることがわかっているので安心です」

がっかりした経験はありますか?

「ドッグ・トラストの使命「健康な犬は殺戮処分に決してしない」
にまだ届いていないということです。
トラスト内では果たされています。しかし全体的には遠い道のりの途中です。

40年間、それは犬の年に換算すると280年間、
ドッグ・トラストを通り抜けていった何千匹もの犬に代わってク
ラリッサに感謝の言葉を述べたい。ありがとうクラリッサ。





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背中を蹴られた


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クラリッサ・ボールドウィンの続きです

悲劇が起こったのですよ。しかも働き始めて一番最初の週に。
チャリティのマスコット犬のボルゾイとウルフハウンドの雑種犬、ツァーという名前ですが、
ちょっと見ておいてくれと頼まれたのです。裏庭に放し、家の中に戻ったとたん、
ツァーは高い塀を乗り越えて消えてしまったのです。

「ああ、なんて事!大切な犬がいなくなった。
これで私の仕事も3日で終わりだわ」と思いました。
ラッキーなことに犬は戻ってきましたが。

幸せな思い出は数え切れません。
中でもシュールズベリーのリホーム・センターで犬の世話係として働いた時、
スタッフの犬に注ぐ、惜しみない絶対的愛情を私は忘れることはできません。
彼らの情熱と献身はただただ素晴らしいというしか表現のしようがありません。

さらにルーマニアのストリート・ドッグを見た衝撃は忘れられません。
あの犬たちの短い惨めな生命をこの目で実際に見たことは
海外におけるNTRスキーム第一弾を遂行させるのに十分なエネルギーとなりました。
これを何とかしろと背中を蹴られ、前に突き進まされた感じでした。

また1976年のあの日のこともはっきりとよみがえります。
オフィスにいるときテムズバレー警察から電話を受け取りました。
仔犬繁殖農場が閉鎖されるので、犬たちを全部引き取って欲しいと。
何匹いるかまったく見当がつきませんでしたが、
トラックを一台借りて、深夜の町を飛ばしました。
懐中電灯を照らしながら、一晩中かかって50匹の憔悴しきった犬たちを保護したのです。
ニューベリーとエバーシャムのセンターに手分けして新しい家を見つけましたが、
一匹だけ残りました。3本足のジャーマンシェパードです。
トリポッドと名づけて団体のスポンサー・ドッグとなりました。

続く



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ノンキル・ポリシーから外れる事は一度もなかった


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「40年間ドッグ・トラストで働いたことはもう仕事ではありませんでしたね。
ひとつの生き方ですよね。
楽しい、そして何かが胸にこみ上げてくる生き方です」

“A Dog is for Life, not just for Christmas” と言う有名なスローガンを生み出し
瀕死の状態であったドッグ・トラストに息を吹きこみ、
イギリス最大のドッグ・チャリティ団体にした会長クラリッサ・ボールドウィンは
この秋40年の在籍を経て退職しました。
クラリッサの特集を組んだドッグトラストの雑誌”Wag!”より数回に分けてお届けします。

「ナショナル・ケイン・ディフェンス・リーグという団体に面接に初めていったとき、
そこのソファに座ってくれと言われました。
そのソファというとロンドン中の犬が足を乗せたのではないかと思うくらい
くたびれた汚らしいものでした。
それでも私は6か月契約でこのチャリティ団体のPR部に雇われたときは
飛び上って喜びました。そのボロボロのソファに座ったときは、
それから40年後も自分がここにいるとは夢にも思いませんでしたが。


私を雇った人はアレクサンダー大佐という人で、私の師であり、よき友になりました。
彼の仕事に対する情熱にどれだけ触発されたことでしょう。
1967年にノンキル・ポリシーを発表したのは彼でした。
当時はとてもセンセーショナルなことでした。
彼の目の前にあったやらなければならないことは山積みでしたが、
彼は焦点を失いませんでしたね。
それ以来私たちはこのポリシーからはずれることは一度もありませんでした。

オフィスにはカーペットもヒーターもありません。
タイプライターは5階にあり、お湯をわかしにいくのは地下でした。
あまりの寒さに手袋をしてタイプを打たなければなりませんでした。
階段をあがったり下がったりして暖をとったものです。
当時スタッフは12人しかいませんでしたが、
雰囲気は今と変わりませんよ。
カジュアルで、フレンドリーで、そしてみんな一生懸命働き、全力を尽くすのです」


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プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
ホームページ
私に何の関係があるというのだ

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