幸せの場所


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皆様

いつもご訪問ありがとうございます。

夏休みでしばらくお休みします。

今回は日本にもちょっと立ち寄り、一年分の太陽の光を浴び、
太陽の少ないイギリスの冬の光合成に備えます(笑)

楽しみにしているのが、神奈川県動物保護センターをお訪ねする事です。

処分するための施設から生かすための施設へ

日本の施設を見学させていただくのは初めてです。
建て替え完成は平成31年で、今はまだ以前の処分するための施設のままですが、
一歩足を踏み入れた時に(私がイギリスのシェルターで感じる)
「幸せの場所」だと確信できるような気がしてなりません。

皆様もどうぞお元気でお過ごしください。



ノーマンテイラー邦子







動物を処分するための施設から 生かすための施設に転換

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神奈川県動物保護センターの建て直しが決定したそうです。
「ボランティア通信」第27号にそのお知らせが掲載されておりますので
喜びとともに抜粋させていただきます。

平成27年6月16日(火)に黒岩知事の定例記者会見が行われました。
会見で、知事は平成27年度6月補正予算案に触れ、
その中で犬・猫殺処分ゼロの継続に向けて、
動物保護センターを「動物愛護の拠点」として整備するため
新築工事を行うと発表しました。
今年度は調査設計を行うために1億1180万円の補正予算が組まれました。

また、センターの建設に必要な資金を寄附によって広く募ることとして、
寄附を積み立てるための基金の創設も行われます。
寄附の目標額は、平成30年度までに11億円です。

新たな整備の目的は、

動物保護センターをこれまでの動物を処分するための施設から
生かすための施設に転換することです。

このため、新しいセンターの整備にあたっては、
県民やボランティアの方々からご意見をお伺いし、
県民が親しみやすく、ボランティアの皆様が
活動しやすい拠点となる施設づくりを目指します。



素晴らしいです。快挙です。

正直申し上げて私の目の黒いうちに
政府の施設から「動物を処分するための施設でなく、生かすための施設にする」と
のご意向を聞く日が来るとは思いもよりませんでした。
しかし、これは夢ではありません。本当に「やるぞ」宣言の旗があがりました。

「寄付を積み立てる基金」のアイデア、いろいろ考えましょう!

どうぞ神奈川県動物保護センターのホームページのボランティア通信をご覧ください


ただ、ただ孤独であった犬たち

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2013年のジャパンタイムズに掲載されたサイモン・スコット氏の記事を抜粋翻訳しました。

何故日本のペットの処分率が多いのか、譲渡数が少ないかの明確な答えがないように思えたことと、
対象地域が東京に限定されていることが気になりましたが、外国の方から見た日本のペット事情は
ハチ公なくして語れないものなのだと興味深かったです。

ペット天国の日本。ペットにとっての天国か人間にとっての天国か。過剰に甘やかされている犬猫たち。
その82%にあたる20万匹が毎年二酸化炭素ガス室へ送られ、苦しみ悶えながら死んでいく。

日本の繁華街の一等地に鎮座する黄金色の秋田犬ハチ公は
東京大学の上野英三郎教授が1925年に亡くなっても、
雨の日も風の日も一日も欠かすことなく自らの死まで9年間、渋谷の駅で待ち続けた。

この美しき忠誠心は日本人の心を鷲掴みにし、人間と犬との壊す事のできない絆の象徴として、
現代の日本人にも引き継がれ、永劫のブロンズ像として渋谷に君臨している。

1920年代に生まれたハチ公は当時のはやり犬であった。
時代は戦前であり、国のリーダーたちは天皇と軍隊への忠誠心を国民にあおるべく鞭をならしていた。
その折ハチ公は「犬のような無条件なる忠誠心を持った象徴」として現れたのである。

今日渋谷を歩いている可憐で華奢な犬たちに比べるとハチ公は無骨だ。
擦り切れたような毛、いびつな耳、不機嫌でわびしい顔(自分の苦境を悟っていたのだろう)
しかし、彼は忠誠心の固まりであり、それだけで当時は十分であった。

現代にハチ公がいて、渋谷を一匹だけでうろついていたら、
9年どころか9時間も持たないだろう。幸運にもタクシーに轢かれなかったとしても、
東京の動物管理部門から素早く捕獲され、
彼の生き残るチャンスはとても、とても少なくなる。

政府の発表によると。2010年、20万4000匹以上のペットが殺処分された。
犬は52,000匹である。大半は猫である。殺処分率は82%である。

イギリスの殺処分数は2011年は7000頭であった。
捨て犬の数は12万6000頭であったが、そのうち殺戮率は6パーセント以下である。
カナダは回答が来たシェルター(国の半分)の2010年の殺処分率は36パーセント。

なぜ日本では82%ものペットが殺戮の運命をたどるのだろうか。
譲渡数が少ないのなどうしてであろうか。

東京都動物愛護相談センターの世田谷区センター部長補佐の佐竹浩之氏にお話しを聞いた。

「少しずつ良くなってきてはいますが、
やはり収容所からペットをもらうよう皆さんに説得するには苦しい戦いがあります。
日本人はペットショップへ行き仔犬を買うのです。東京の収容所には仔犬がいません。
成犬ばかりです。そして誰も成犬には興味ありません。仔犬が好きなのです。
譲渡数も少ないですが、その譲渡も一般の人が貰いうけるということはほとんどありません。
たいていはボランティアの人が貰いうけ、プライベートで運営しているシェルターにひきとるのです」

そのようなシェルターのひとつに
1990年イギリス人エリザベスオリバー氏によって設立されたARK(アニマルレスキュー関西)がある。
日本の動物権利の分野における先駆者である。

オリバー氏によると、60代、70代の人たちが、病気になったり、
入院したりしてペットが飼えなくなり、持ち込むケース多いと言う。

「問題の根源は仔犬だけを売るペットショップだと信じています。
高齢者がペットを飼うのに反対しているのではありません。
けれど、ペットショップにいっても仔犬ばかり。選択の余地がないではないですか。
シェルターに来てくだされば、6歳とか7歳の成犬が手にはいります」

オリバー氏の祖国であるイギリスのペットカルチャーはまったく違う。
成犬をシェルターから貰うのは一般的である。

「イギリスでは現実的です。自分の年齢を考慮し、少し大きくなった犬を探す人もたくさんいます。
日本では可愛い仔犬だけしか目に入っていないようですが、
成犬がマイナスな要因になることはありません。
トイレやしつけもきちんとされていない仔犬は大変だと、むしろ敬遠する人も多いのです」

東京のダクタリ動物病院の和田みどり氏の談。

「日本の飼い主の多くは非常によくペットの面倒を見ていると思いますよ。
治療の見込みのない病にかかってしまったら、
日本の飼い主は安楽死を選ぶよりも一日でも長く生きてもらおうと献身的な努力をします。

何ヶ月も入院しているペットのために毎日お見舞いにくる飼い主もいます。
人間と動物の強い絆と医療技術で奇跡を起こしたこともあります。
しかしときには甘やかしすぎのケースも見ます。
ルイヴィトンのベビーバギーを使ったり、神戸牛や夕張メロンを与えたり。。」

行き過ぎはペットの健康を損ねてしまうと和田氏は続ける。
夏に服を着せると皮膚の問題を起こすし、バランスの悪い食事は肥満を招く。

流行の先端をいく渋谷や原宿のブティックでは犬用デザイナー服が売られている。
チワワに破れたデザイナー・ジーンズ、ポメラニアンに英国製の重いダッフル・コート、
ミニチュアダックスフンドにトイ・ストーリーのバズライトのコスチュームを着せる。

犬のネックレス、ブレスレット、帽子、ブーツ、ソックス、キャリーバッグ、
バギー、おむつ、夏にクールジェル入りのバンダナ。

犬用グッズと並んで、ペット・テーマ・パーク、レストラン、カフェ、ホテル、
水泳教室、グルーミング・セッション、マニキュア、マッサージ、フェイシャル、
スパリゾートなどを見ると犬なのか飼い主なのか誰が楽しんでいるのかわからなくなる。

もしハチ公が復活してこれらの地域を闊歩している甘やかされたおもちゃ犬たちを見たらどう思うだろうか。
同じ生き物だと同じ種だと思うだろうか。

日本のペット産業で動く金額がすごい。ペット・ビジネスは年間一兆円であり、日々成長している。
国のペット数2200万匹は5歳以下の子供の数より500万も多い。

産業が伸びていることに誰も文句は言わない。
しかし数が増えるほど、ひび割れからこぼれ落ちていく動物たちの数も増えていく。

東京の動物保護相談センターに連れてこられるペットの中には譲渡のチャンスもなく、
7日後に殺戮されるペットもいる。

「動物を見て譲渡の可能性が高いか低いか判断します」と佐竹氏は語る。

「健康具合、年齢、攻撃的かどうかの性質などです。
譲渡の可能性が高ければ、長い間保護しますが、難しいようであれば、すぐ殺処分します。
その決定はスタッフによってなされますが、動物の生死が自分の判断にかかってくるわけですから、
当人にとっては非常に辛く難しい作業です」

日本の殺処分方法は西欧社会では廃止された二酸化炭素である。
処分するペットの数が多いので、大量に一度に殺すことができるからである。
WASPは二酸化炭素ガスの使用に強く反対し、合衆国の死刑囚にも適用している静脈注射を薦める。
しかし佐竹氏はこれを日本に導入するのは難しいという。

「一匹一匹に注射するという作業は効率も悪く、施すほうが精神的に病んでしまいます。
機械だと動物に直接接しなくて良いですからね」

二酸化炭素が理想的ではないと知りつつも、人道的な方法はコストがかかりすぎる。
現在では山口県の下関市のみが麻酔ガスを使っているとのことである。

吼えることも自由になることもできず、ただ孤独であった犬たち。
ハチ公のように渋谷を闊歩し、通りを行きかう人たちに焼き鳥のかけらや、
肉まんを投げ与えてもらえることもなく、恐怖の中で苦しみ抜いて殺されていった犬たち。




すべてのサイクルでほころびがなく


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神奈川県動物保護センターのボランティア通信25号が発布になりました。
私もドッグ・トラストのコース・プログラムについて記事を書かせていただいておりますが、
先月号に続きぜひご覧いただきたいのが、
久島氏の「動物の統計から見た神奈川県の現状と課題」その2
今回は猫に関する統計と分析です。

久島氏は数字を分析し、地域性に切り込みを入れ、行政の対応や取組にも言及します。
「すべてのサイクルでほころびがなく、効果的な対策を同時進行で進めていく必要がある」と
仰っていますが、これは私は日本人の特性において非常に得意な分野だと思いますので
着地点はオッケーですね。では、ここにどうやって到達するか、日本全国のワースト地域、
まあまあ地域、ベスト地域と共に脳みそと熱き心を寄せ合って、
進めていこうではありませんか。

直接貼らずにホームページからお知らせしてくださいと言われております。
ここの登録ボランティア情報からお入りください。

神奈川県動物保護センター

でも今回もこっそり直接URL貼っちゃいます。
ニュースレターご登録すれば自動的に配信されますのでぜひどうぞ。

ボランティア通信第25号


日本全体の犬の殺処分が大きく減っていくのではないかと考えています


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神奈川県動物保護センター殿のボランティア通信に拙文を掲載させいただいております。
第24号はドッグ・トラスト・トレーニング・コースのシリーズ2日目のお話を
ご紹介させていただきました。
お時間がありましたら、ぜひご覧になってください。

しかし今回は拙記事より、もうひとつの久島昌平氏の記事
「動物の統計から見た神奈川県の現状と課題その1」をぜひご覧になっていただきたく
お知らせいたしました。

いつもわが祖国の犬猫事情を憂えております。
「あと何日で処分、拡散お願いします」という哀れな姿でツィートされる
おびただしい数の動物たち。
殺処分の数があまりにも多く、どこから手をつければ、
どこをどうすれば、何がどう変わるのか、まったく検討がつきませんでした。

ところがここをああしてこうすればこうなると考えていらっしゃる方がいました。
膝を乗り出して聞きたくなるほど興味深い統計が満載です。

「日本のかなりの地域で、すでに犬の殺処分ほぼゼロを達成しているわけで、
国内全域で殺処分が多いという認識は改める必要があるかもしれません。(中略)
ワーストテンがすべて、九州、四国、中国地方であることは、
この問題において、地域性が非常に大きな影響を与えていることがわかります。
この原因を分析し、対策を行うことで、
日本全体の犬の殺処分が大きく減っていくのではないかと考えています」

海外に住んでいるせいなのかもしれませんが、
今までこのような統計も分析も将来の見通しを見た事がなく
とても新鮮に胸に響きました。、
それは「もしかしていけるかもしれない」という実現の可能性の光です。

ボランティア通信のリンクのご案内は神奈川県動物保護センターさんの
ホームページから入ってくださるようにしてくださいと言われているのですが、
今回はこっそり直接飛んで、私のように「もしかしていけるかも」と思ってくださいませ。

http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/759065.pdf

プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
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