日本国民は未曾有の惨劇に瀕したとき天才的な力を発する

london.jpg



熊本地震に遭われた熊本の皆様、九州の皆様
心よりお見舞い申し上げます。心身のご健康に充分ご留意なされ、
一にも早く元の生活に戻る事が出来ます事をお祈り申し上げます。

また今回、ペット同伴避難を推進する熊本県のポリシーに大変勇気づけられました。
充分に体制は整っていなかったかもしれませんが、
少なくとも「置いて逃げることはしないでくれ」と言われることの心強さ。

犬にリードをつけ、猫をケージに入れ、一緒に走っている方々を拝見したとき、
正直申し上げて、日本に見えなかったです。

避難所に尻尾を振りながら一緒にいる犬たちを見たときに
「日本は確実に変わった」と感動いたしました。

またSNSで途切れなく発信されるペット同伴推奨メッセージも、
どれだけ気持ちをあげてくれたことでしょう。

そしてこんなに大変な状況の中で、
迷子の動物たちを保護し、家族と再会させるため奔走なさっている方々、団体の方々、
皆様本当にありがとうございます。

拙ブログで以前ご紹介させていただいた
2011年の東日本大震災後の3月19日に
イギリスの新聞に掲載された記事を
再度アップさせていただきます。

「日本国民は未曾有の惨劇に瀕したとき天才的な力を発する」

世界の人々は日本人のストイックな勇気を常に畏敬の念でもって見ている。
国民の特性を一般化するのは少々危険である。
気候や自然などのようにきちんと測ることはできないからである。
しかし、常識的に考えてみると、
サマセットのグリーンフィールドに住んでいる人たちの生活と
火山地帯に住んでいる人たちの生活には少々の違いがあるであろう。

人間は死んでいくけど、街が残る。
ヨーロッパ人は、少なくとも永遠に残るものがあるという幻想を抱いている。
だから私達はカテドラルを作るのだ。
今回の東北地震により一瞬ですべて破壊された日本人は
そんな幻想など抱いたこともない。

東京は1923年の地震.とアメリカ軍の1945年の爆弾で
20世紀に2回破壊されている。
そして二度とも東京は記録的な早さで
よりモダンなエキサイティングな都市にかわったのである。

自然の脅威から立ち直る日本人の原動力として
ひとつ考えられるのは彼らの宗教である。
仏教、神道、儒教の考えかたが
日本人の行動に影響を与えていると思われる。
終わりのない輪廻転生という仏教の思想は
崩壊と喪失において重要な意味をなす。
地震や津波を止めることはできない。
避けることのできない運命としての大きな破壊を受け入れるしかない。

日本人がよく使う言葉に「しかたがない」と言う言葉がある。
英語では ‘it’s only fair’ ‘it can’t be helped’.と置き換えればいいだろうか。
日本人が生命を軽んじているという意味ではない。
ただ人生というものは突然断ち切られることがあり得ると気づけば、
人はこの地球においてその時間をもっと愛おしむべきである。
形のあるものはすべてなくなるという事実に気づく度合いがその国の文化である。

何か美しいものが消滅するときに人は悲しむ。
日本人の桜の花に対する思いはひとしおである。
花見酒を酌み交わす間まもなく、短い命の桜の花は散っていくのである。
人生の諸行無常感は日本人の詩、絵画、映画、
さらに建築にでさえも見ることができる。
若い命が散っていくさまは桜の花にたとえられる。

国難を克服する日本人のリアクションは驚くべきものがある。
破壊されたものを再構築する際の基本概念として勤勉に力いっぱい、
そしてこんなに明るく適合させている姿は戦後どこの国にも見られない。
江戸時代に火事の被害を受けた市民のように
地震後まったくの無から築きあげるのだ。
日本人は打撃を受けてより強くなるのである。

今回の震災は日本人の最良の特異性引き出し、
いくつかの瞠目すべき変化をもたらすであろう。
世界中の多く人たちが共同体としてのマナーのよさに驚いている。
泥棒も暴動もパニックも存在していない。

自国のためにも世界のためにも一日も早く復興して欲しい。
だれも世界第三位の経済大国が
沈みっぱなしの状態を見たくはないのである。

悲しいことに災害はまたいつか起こる。
東京は60年ごとに起こる大災害を予期している。
そしてその時期はすぎている。
しかしそれでも人生を続けていくしかないのである。

神を祭る伊勢神宮は20年ごとに壊され
新しい杉の木で同じ姿に再建築される。
日本と同様、すべての生き物と同様、
いつか消え行くものを再生することによって永遠の存在にするために。

イアンブルーマ
Mail Online

スポンサーサイト
プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
ホームページはただいまサーバーの不具合で閉鎖中
少々お待ちください。
contact: alicetigger24★hotmail.com

最新記事
多くの方々がご覧くださった記事
Tweet It
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

大の男が号泣するとき
When a big man cries キンドル版
イギリスの動物保護団体
ノン・キル・シェルターの成功法ヒント
お一人でも多くの方へ
当サイトはリンクフリーです。転載、引用、ご自由になさってください。 動物たちにとっての最大の脅威は「残忍な人間たち」でありますが、 同時に「実際に何が行われているかを知らない人たち」です。 どうぞお一人でも多くの方に広めていただければ、 これに勝る幸せはありません。 本ブログは私がすべて英語より意訳/荒訳/超訳/創作訳をさせて戴いております。
検索フォーム
QRコード
QR