安楽死(Good Death) ー ペンジャミン先生の手紙 1

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At Charing Cross Road


人生の中で、この人にめぐり会えてよかったと思う人が何人かいます。
その中でもダントツは24年来のおつきあいの、私のスーパー・ヒーロー、獣医師ベンジャミン先生です。
腕の確かさはもちろんですが、彼のチャーミングな人柄を示すエピソードには事欠きません。

私の猫が捕獲した瀕死の鳥たちをベンジャミン先生のところへもっていくたびに,
治療費は「これは自然に属するものだから、神様に請求書を出します」と言い張るのです。(困)

最愛の猫イランが骨肉種になったとき、支えてくれたのはベンジャミン先生でした。
通常は飼い主の意見を尊重してくれるのですが、このときは珍しくせかされました。
痛み止めの薬を飲ませながら一日も長く生きて欲しいと願う私に

「動物はあまり痛い様子を外に見せないようにします。骨肉種は想像を絶する痛みです。
このままにしておくのは虐待です」

ガンが肺まで転移して呼吸困難になってもまだぐずぐず言っている私に

「安楽死に苦しんでいるのは、あなたです。イランには関係ありません。」ときっぱり。

安楽死の問題をお聞きするのはまずこの人と、メールを出しました。

以下私のメールです。

ベンジャミン先生

「安楽死」の概念は日本人にはまだ一般的ではありません。異質のものです。
イギリスと日本の文化の違いなのか民族的な違い、はたまた宗教的なものなのかわかりませんが。
日本の友人は獣医師がもう何もできることはないと断り続けているにも関わらず、
毎日毎日死にかけている犬を獣医さんのところに連れていったそうです。
日本は人間も動物も「もたせる」ことにベストを尽くします。できたら自然死をと願いながら。
ヨーロッパの人たちにとってももちろん辛い選択に違いありませんが、
もう少し受け入れられているように見受けられます。

私がイランを安楽死させるかどうかの選択を迫れたときに、あなたたが言ったことば

「私は動物を安楽死させることができる立場にいることを特権だと思っています。」

その言葉の意味を教えていただければ幸いです。


ベンジャミン先生からすぐお返事が来ました。次回に。


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時々FBで、紹介させて頂いております。素敵な記事をありがとうございます。安楽死はダメで、不要ペットは飼い主みずから殺処分所へ連れて行くケースが多いなんて、なんて変な国なのでしょう?在イタリアですが、こちらもバカンス前に気軽に捨てる人は多いですが、殺処分はないそうです。どの国でも、軍事費を少しだけ削って、動物終生保護センターを作って欲しいです。動物園も廃止、ペット繁殖、販売も禁止すれば予算は無限ではないはず。

Re: タイトルなし

キタハラさん、ご近所さんだったのですね(笑)!FBでご紹介してくださって本当にありがとうございます。
日本で動物福祉や愛護の意識が日常生活のレベルにまであがる日がくるのでしょうか。

こんにちは、慣れないもので、コメントにお返事頂いていると知りませんでした。私はすぐに熱くなって人にしつこく語ってしまうのですが、ノーマンテイラーさんのような、優しく淡々とした語り口はすっと心に沁み入ります。見習って、大海への一滴を私も出来る所から始めて見ます。どうぞよろしくお願いします。

Re: タイトルなし

キタハラさん、暖かいお言葉ありがとうございます。こちらこそよろしくお願いいたします。
熱くなる人たちはエネルギー満載です。素敵です。
プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
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