私に何の関係があるというのだ 

What's That Got To Do With Me? イギリスの動物福祉

生きる理由となるもの

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2月のとても寒かった日

ピカデリー・サーカスにあるこの標識の下でホームレスの男性が
"I am very very homeless, I am very very homeless" と
道行く人にお金を請うておりました。
手にはとても売り物にならないボロボロの雑誌「ISSUE」
(ホームレスの人たちが販売する雑誌)
もう一方の手にはリード。その先にいたのはスタフォードシャー犬。

こういう人にお金をあげても飲み代かドラッグ代に消えるので
あげるなというのがイギリスでの一般常識。

すぐその場を離れたものの、
道路の反対側からしばし傍観。

犬が、ぼろぼろではありましたが、防寒服を着せられていました。
しかもその服は半分垂れ下がって道路の上をひきずりながら
嬉しそうに実に嬉しそうにぐるぐる一緒に回っていたのです。

これは後で必ず後悔すると思い、現場に戻りました。

「おじさん、犬と一緒に入れるシェルターがあるの知ってる?」
「ああ、でも順番待ちなんだ」
「作戦を変えて動物チャリティに連絡してみて。優先的に探してくれるよ」
そしてお金を少しあげましたが、
ビールに消えただろうな、きっと。

以下はThe Pavement というホームレス・チャリティの記事です。

ホームレス用施設の大半は動物不可である。
愛する動物をあきらめるか、寝る場所を確保するかという
辛い選択を強いられることが多いホームレスの人たち。
もっと動物を考慮したサービスにすべきだと
動物チャリティ、ワンカインドは呼びかける。

「彼らはよく動物の面倒を見ています。
自分たちの抱えている問題を乗り越えるために
ペットがどれだけ精神面での支えになっているか計り知れません。
そういった状況の人たちに寝床をとるか動物をとるかの選択を迫るのは間違っています」

「ホームレスと一緒にいる犬がかわいそうに見えるかもしれませんが、
基本的なものさえ揃っていれば、飼い主と四六時中一緒にいることができるのは、
ある意味、幸せこの上ない生活です」

ブルー・クロスの調査によると、ホームレスの86%の人たちが、
犬と離れるくらいなら路上に寝る生活を選んでいるということである。

ブルー・クロスの犬の行動部長ジュリー・ベッドフォード氏。

「ホームレスの人たちが非常に孤独であろうことは想像に難くありません。
シェルターに入る選択をしなかった人たちは
犬と一緒に通りで食べ物を探し、安全で寒さをしのげる場所を探すことになります。
それでも犬と一緒にいることは、家を、職を、家族を失った人たちにとって
生きる理由となります。頑張れるエネルギーを与えてくれる大切なものなのです」