シェルターで働く人たちに石を投げるな

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犬猫の過剰頭数を語るときに、最近のマスコミは
いわゆるノン・キルセンターの存在が解決のキーポイントだともてはやす。
それが真実ならば、私たちPETAももちろん大賛同者だと人々は思うだろう。

しかし実際にシェルター運営に関わっている者はわかっているはずだ。
ノンキルは時としてより多くの問題を生み出していることを。
私たちが焦点をあてなければならないのは
ノンキル(Non-Kill)ではなく、ノーバース(No-Birth)である。

合衆国では毎年600万から800万匹の動物たちがシェルターに収容され、
その半分は引き取り手がいないため、殺戮されている。

オープン・アドミッション・シェルターは(すべての動物を引き取るシェルター)、
ノン・キル・センターとは違い、持ち運ばれた動物はすべてひきとる。
それぞれの動物たちの事情や状況と一緒に。
病気になったり、怪我をしたり、年老いたり、攻撃的だったりしたために、
自分たちのせいではなく、捨てられ、持ち込まれる。
いやどれだけ完全な動物だったとしても、単に誰からも求められなかった動物たちを。

ノンキル支持者はオープン・アドミッション・シェルターを批判する。
新しい飼い主の査定などするな、すべてを破綻させるほどの多頭飼い者なども無視し、
どんどん外に出すようにプレッシャーをかける。これが解決法であろうはずはない。
ペットが簡単に手に入り、簡単に捨てる。ごまかしのゲームである。

また 私たちは安楽死殺戮数を批難され、人々の怒りをかっている。
安楽死は苦しんでいる動物たちを尊厳と慈悲をもって苦しみから解放する方法である。
心臓病で歩けず、息をするのも苦しい17歳の犬に安楽死を施す我々に
仔犬や子猫殺戮者と呼ぶ。

PETAは毎年殺戮処分数を公表する。
政府や市民に殺戮の数を減らすための不妊去勢手術のプログラムと
法律規制を訴えるためである。
この真の解決法にノン・キルセンターが参加してくれることを心から望む。

ノンキル支持者はノンキル・センターが収容される動物を選択していることを知っているだろうか。
自分たちの殺戮処分数を下げるために譲渡が難しい動物たちを
PETAのようなオープン・アドミッション・センターへ回していることを。
法外な収容料金を課し、アポイントメントの時間をひきのばし、
動物を連れてくることを不可能にする。譲渡者の査定もせずに動物を無料で渡す。
保護が必要な動物たちに背を向ける。
そもそも引き取る動物の数を少なくすれば、殺戮処分の数を少なくするのも簡単である。
譲渡可能な動物だけ収容すれば、譲渡率をあげるのも難しくない。

ノン・キルはまた国全体に広がる多頭飼い問題の責任の一端を担っている。
合衆国ではレスキュー・センターから譲渡された多頭飼い者、
年間6000ものケースが新に報告されている。
6月だけで856頭の動物たちが保護された。

PETAのシェルターは飼い主が獣医費用を払えない、尊厳死をさせたいと願う飼い主、
鎖で庭につながれ、社会生活を知らない犬、死にかけている犬、
その多くが骨折していたり、ガンにかかっていたり、目が腐っていたり
譲渡不可能な犬たちに手をさしのべる。誰もやらないからである。
何年にもわたる数々の心が張り裂けそうなケースをブログで公表している。

PETAは健康で問題のない譲渡可能な動物たちをは他のシェルターに移動させる。
そうすれば飼い主や他のシェルターからリジェクトされた動物たちを
引き取るスペースができるからである。
これが私たちの殺戮処分数を増加することになったとしても。
私たちはいつも動物たち個々をそして彼らが通り抜けてきたことをリスペクトし、
彼らにとってベストな選択になるよう心を砕いている。

ノンキル支持者はこのことに言及しない。
代わりにいつもシェルターで働く人たちに石を投げる。
シェルターを責めてもホームレスの動物危機を解決できない。

解決策は、シェルターから動物をひきとり、ペット・ショップやブリーダーから買わない。
動物は必ず不妊去勢手術をする、
この私たちの行動にかかっているのだ。

Ingrid E. Newkirk is president of People for the Ethical Treatment of Animals (www.PETA.org)
Ingrid Newkirk FBより



イングリッドは昔アメリカの動物シェルターで働き始めたころ、
動物たちが扱われるあまりの残酷さ、ひどさに絶望し、
動物を楽にするために、朝早く出勤し、
泣きながら、自らの手で
次から次へと動物を殺したという人なので
常に物言いははっきりしていますが、
ノン・キルセンターは全部が全部イングリッドの言う状態ではないと思います。

しかし、ノンキルの数に固執し始めるとそれは志を忘れた
ただのエゴ功名心の集団に成り下がっているということです。


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プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
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私に何の関係があるというのだ

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