私に何の関係があるというのだ 

What's That Got To Do With Me? イギリスの動物福祉

アムステルダムの試み

dog safe

「自分の生命の危険を顧みず、犬を助ける少年」ツィッターより


アムステルダム市は家庭内暴力で苦しんでいる人たちのためのペットシェルターを設立した。
ヨーロッパ主要都市の中の初の施設である。
暴力を振るわれても家にペットを置いていかなければならないのであれば、
なかなか家を出ない人が多いという統計に基づいたものである、

財政緊縮の中、市が最初の6ヶ月2万ユーロを費やして試験的に始めたのは、
動物虐待のある家庭はしばしば家庭内暴力も存在しているという
世界全体の傾向を受けての対応である。
試験期間内では犬猫、そしてその他のペットは
飼い主が別の家を見つけるのに十分とされる2週間預かるようにし、
市は虐待の犠牲者がかけこむ女性シェルターの人数に
違いがでるかどうか監視するとのことである。

「予算は大変厳しいが、私たちはこの問題を看破できなかった」と市の広報は語る。

特にユトレヒト大学のレポートによる
「今日の社会ではペットの役割ははただのペットから家族の一員になりつつある」
というレポートに影響を受けたそうである。
Animal Abuse and Domestic Violence: Do We Remember the Animals?

家庭内暴力の被害者の55%は女性である。
しかも女性だけでなく、ペットも犠牲になり、時には殺されることもある。
オーストラリアのメルボルンのナーシュ大学が2008年に発表したレポートによると、
33%の被害女性がペットのために平均8週間も家を出るのを遅らせているとのことである。
虐待を受けている29%の母子が男がペットをも虐待するのを目撃している。
弱いものに暴力をふるって心理的に管理しようとするのである。
そのような環境で育った子供も成長して虐待する大人になる可能性が高いそうである。
アメリカも動物虐待の13%は家庭内暴力と関係があり、
動物虐待者の70%は他の犯罪も犯し、その中でも無差別暴力犯罪の占める割合も多い。

興味深いことに、これらの現実にかかわらず、
動物虐待のサインに一番早く気づく立場にある獣医は、
巻き込まれることを嫌がるとユトレヒト大学のレポートにある。
十分な証拠がないから、口を出す権利がないから、
あるいは獣医業がはやらなくなるからだとの理由だそうだ。

The Irish Times


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オランダは殺戮処分ゼロだそうですし、すごいですね。
何がすごいかというと
緊縮財政だろうが、伝統的でないことであろうが、前例はなかろうが、
批判を受けるかもしれないだろうが、「とにかくすぐやってみる」というところです。