「誰の犬でもない」犬が死んだ

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イギリス行政の犬収容所の収容期間は7日間です。
遠く離れた場所へ収容されるのでマイクロチップがなければ、
飼い主と巡り合う事はほぼ不可能です。
レスキューセンターが引き取らなければ、8日目は殺処分です。
場所がないからです。
あなたの犬をこんな目に合わせないようにしてください。
マイクロチップをして必ず情報を更新し続けること。

下の詩は行政の犬収容所にいつも犬を引き取りにいく
バナムドッグレスキューの創始者が書いた詩です。
原文は犬の一人称となっていますが、少々変えました。

Nobody's Dog, by Trudie Jame

今日は「誰の犬でもない」犬が死んだ
登録番号だけで後は何も残っていない
顔も名前も涙もないまま
この世界では何の価値もなかったから

犬には愛してくれる飼い主がいた
風のように走り回る犬をいつも抱きしめてくれていた
ある日門があいていて、犬はフラッと外に出てしまった

主人はその夜、犬を大声で呼んだに違いない
半狂乱で探しまわり、神に祈ったに違いない
しかし犬は家から遠く離れた収容所で
絶望の中ひとりぼっちで背中を丸めていた
主人は電話をかけて探し回ってくれているはずだ
犬は主人の声が聞こえたような気がした
主人に聞こえるように声が涸れるまでほえ続けた

犬はラブラドールの雑種で白いソックスをはいていたが
登記書にはスタフォード雑種と書かれた

犬の咳はどんどんひどくなってくる。
レスキューセンターが昨日やってきたが
この犬には場所がないと言われた。
不妊去勢手術をしていないし
顔に粘膜のような筋が走っている過剰犬種だと思われたから

もし主人が自分を見たらたらすぐわかってくれるはず
自分がここにいることを感じてくれるはずだと犬は思っていた
飼い主は病気にも気づいてくれ、家に抱いて帰ってくれる

7日がすぎ、犬の望みは絶たれた
腕の中に抱かれるでもなく、慰めの言葉をかけられるでもなく
静脈に注射をされて息をひきとった

処理班がゴミ袋に入れ収容所の地下の冷凍庫の中に投げ込む
ゴミのように投げられる。敬意も憐れみもない
飼い主と巡り会える時間の余裕さえも与えられず

犬の忠誠心と愛情は残酷な手によって葬られてしまった
マイクロチップと名札なしではただのゴミだ
尻尾をふって、誇り高く、あんなに愛されて自由だったのに
神よ、人類が犬に与えた痛みをご覧になってください



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プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
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