PETAの情けなさ

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野良猫を次から次へと殺処分にする代わりに、猫を捕獲し、不妊去勢手術を施し、
また放す方法をTNR (TRAPPED, NEUTERED, RETURNED)といい、
イギリスの動物団体も積極的に行っています。

しかし「動物の倫理的扱いを求める人の会PETA」が考えるTNRとは


合衆国には相当数の野良猫が生息している。
私たちも以前はTNR を実施し、推奨していた。(現在も状況により行っている)
しかし、今は躊躇することなく、深刻な課題があると言う。
捕獲の際、恐怖のあまり暴れ、あるいは外に飛び出し
悲劇的な死に方をする猫があまりにも多すぎる。
猫数をうまく管理できようとできまいと、
このプログラムが本当に猫たちにとって益があるのかどうか疑問を抱くようになった。

野良猫は老衰で死なない。傷口、骨折、尿道などからの感染症、脳ダメージ、
内臓の挫傷、他の猫や残虐な人間から攻撃されたり、交通事故、伝染病、
極寒や極暑のひどい天候により死んでいく。
食べ物を探しまわり、ごみ箱を荒らすので、猫には罪はないのに、
人間から害動物として嫌われる。
天敵として予期していない野生の鳥たちは次々に襲われる。

猫にとっても鳥にとっても起こる悲劇の第一目撃者である私たちは
は野良猫の過剰頭数の対処法として、
人道的に安楽死をさせることに、反対意見を述べることはできない。

それぞれの事情は違う。しかしどんなに高潔な意図であろうと
猫たちの健康、医療、ワクチン、不妊去勢手術の環境なくして
やみくもに餌を与えるということは決して受け入れられるべきでない。
それなくしては猫は増え続け、毎年毎年猫にもその餌食になる動物たちも
不必要なおびただしい死を引き起こすのみである。

もしあなたが野良猫シェルターを管理する時間と資源があると決意し、
猫たちが安全な場所、たとえば、道路や人や他の野生動物から離れていて
天候の厳しさからも逃れられる場所を確保できるなら、
どうぞ以下の最低限のガイドラインを守るようにして欲しい。

Guidelines for Managing a Feral Cat Colony

野良猫の世話をする場合にはできるだけ恐怖を与えないよう、
捕獲、耳カット、不妊去勢手術、狂犬病に対するワクチンを施し、
清潔な水と餌を与えられる環境をつくる。寝床を作り、病気や怪我のときは対応し、
近所の人や家主の了解を得ること。
きちんと管理された野良猫シェルターは健康であり安定していなければならない。
たとえば、仔猫が生まれることはありえない。

Health

良い関係を築ける獣医を見つけること。時間的に柔軟な獣医であること。
野良猫は時間を守るとは限らないからである。
猫一匹あたりの不妊去勢手術、耳カット、健康診断、
3年間持続する狂犬病予防ワクチン、虫下し、長期間有効ののみとり代を計算して
猫の数と照らし合わせ、ちゃんとカバーできるかどうか判断する。
予期せぬ怪我や病気のための蓄えも準備しておかなければならない。

普段と違う行動や食欲、目がどんよりしている、毛につやがなく、
目や鼻から何か出ている、ぐったりしている。
このような症状を見たら、捕獲して獣医にみせる。
最初に獣医と話し合って軽症の場合の抗生物質をもらっておく。

準備を万端にしておくこと。獣医記録は猫ごとに保管しておく。
耳カットの施行は必須である。不妊去勢手術の麻酔のとき、左耳端を切り落とす。
これで狂犬病のワクチンと手術を受けている猫が判別できる。
マイクロチップを埋め込めば、いなくなったときのトレースに非常に役に立つ。

Food and Water

シェルターの乾燥した部分に簡単な屋根をつけて餌場とし、寝床と排泄場所から離しておく。
餌が15分以内になくなれば足りないということなので足しておく。
一時間たっても残っているようであれば、少なくする。
虫や他の生物やあるいは近隣の迷惑になるような匂いが残らないために常時清潔に保つ。
もし毎日来ることができなければ、自動給餌器を備える。
餌場の近くに新鮮な水を常備しておく。餌と近すぎると水を飲まない猫もいる。
冬は凍らないように太陽のあたるところに置いておく。

Shelter

もし廃墟ビルなどの家屋を棲家として使えない場合は代わりの場所を確保する。
簡単なシェルターを自分で作ることも可能である。
不要になった古い犬小屋はないか広告で問い合わせてみる。
それを断熱材などを入れて猫用に改造して使うことができる。
防水防風であり、地上から少し離す。わらや硬材のくずを寝床に使う(軟材は毒)
毛布やカーペットは湿気を吸うので使用しない。毒素のないのみ取りスプレーを使う。
 
Be a Good Neighbor

地域の人たちにあなたの活動を知らせる。ミーティグに参加し、地方紙に掲載し、
一軒一軒ドアをノックして説明しよう。問題や、質問がある場合
いつでも応答できるようにしておく。
猫には近隣の庭を使わないような工夫をする。

PETA ホームページより


収容動物の殺処分が多いという批判を受け、「ノンキルシェルターは無理だ」と
悲鳴をあげたPETAです。TNR も悲鳴をあげようとしている感じがしませんか。

まとめて殺せばこんなに簡単なことはありません。
しかしそれをしないために、世界中で多くの人たちが苦労しながら試行錯誤しながら工夫しながら
大変さを厭わず、闘っているのです。

状況は地域によって国によって環境によって人によってすべて違います。
それぞれの場所でそれぞれの仕様で猫と人間がうまく共存していけるよう
願ってやみません。


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プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
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私に何の関係があるというのだ

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