街灯を愛でる老犬

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At Hyde Park

ネバダ・ヒューメイン・センターのウエブサイトで
「普通より引き取り手が少ないけれどそれども愛らしい動物たち」の
エッセイ・コンテストを行っています。
「老犬老猫」「あまりなつかない」「アグレッシブ」「特別なケアが必要な動物」に分かれていて
本日は老犬をひきとり、一位に輝いた人の作品をご紹介します。

先住犬、ゴールデン・レトリーバーのエイデンの友達を探しに
ネバダ・ヒューメイン・ソサエティに行った。
帰りぎわ、年寄り犬の部屋がいくつかあるのに気がついた。
どんなものだろうと好奇心のみで覗いてみると、そこには11歳の黒いラブラドールがいた。
犬の茶色の瞳と私の茶色の目は合ったのだ。
それから、ゆっくりだが、目的をもった足取りで私のほうへ歩いてきた。
そして私の足に鼻をこすりつけた。彼のあごを優しく撫でると私に体重を預けてくる。
その瞬間、彼は私の魂に入りこみ、それ以来ずっとそこにいる。

ジャックを車の後部座席に乗せる。窓の外に鼻を突き出し、外の景色に見入っている。
彼のエッセンスである痛烈な可愛らしさというのはその時点から始まっていた。
最初の夜、用意したベッドに彼を乗せることができなかった。
足をこわばらせていた。でもそれは彼は柔らかいベッドという存在がわからなかったのだと気づく。

私たちの日々の散歩は壮観なものになった。エイデンは先頭を切って私をひっぱり、
ジャックは自分のペースでゆっくり私の後ろから歩いてくる。
私は腕を前と後ろに長く伸ばして歩かねばならない。

ジャックは夜の街灯に魅了され、しばしば立ち止まる。まるで人間が星をみるように。
夏のそよ風の中でこおろぎの音にびっくりし、彼の耳はぴんとたち、立ち止まり頭を傾げる。

ジャックは毎日出会う事柄に新鮮に驚き、賞賛する。その姿は美しく、彼は日々を楽しみ、成長していった。
年だから物事に興味がないだろうと思っていた私たちの考えは完全に覆された。
ハイキングに行くのをとても楽しみにしている。雪の中で遊ぶのも。
車に乗るのもとても喜ぶ。子供たちも大好きだ、
彼を知れば知るほど、どんなに多くのものをもらっているかわかる。
私たちがジャックにあてた言葉を読んでいただければ、そのことをわかっていただけると思う。

親愛なるジャック

私たちが一緒に過ごすダイヤモンドのような日々の中で、お前は本当に多くのことを教えてくれた。
お前にもらった幸せをどのように感謝すればいいかわからない。
私たちはみないずれ虹の橋へ渡るということは知っているが、そこは輝いていることだろう。

せかせか歩く必要はないと。走る時はもちろん耳をはためかせること。
夏は外にいるのが気持がいい。そして生きていくのが辛くなったときは踏ん張ること。
ハッピーなときは笑い、何がなくても私たちには愛がある。
そしていつも光の方を見るということ。
それをお前は私たちに教えてくれた。

無限の愛をこめて
エミリー、ダニーそしてシリーンより

Less Adoptable pet essay contest


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それぞれの場面が映像として浮かびあがる文章です。

ジャックがエミリー達のもとに来るまでどのような犬生をおくってきたのかはわからないけれど、犬は今を生きていると言われていますね。

今が幸せならばそれはとても幸せな事。

だけど老犬になった犬を元の飼い主はどうしてセンター送りにしたのかと言う思いが私の頭の中を巡ります。

飼い主が先に亡くなったと言う事もありますが・・・。

とても素敵な話です。
ジャックの様子が目に浮かびます。
犬は、今を生きることの大切さ
毎朝生きているだけでうれしい!ことを教えてくれますよね。

穏やかであれ

これからの時間をゆっくりと過ごしているのが、伝わってきます。 余生をどのように過ごすか自分もたまに考えます でも どこかでまだ早いか~と思いがちです 自分の周りにも老犬が3匹います。
この子達とゆっくりと そして 穏やかに生きたいです。

Re: タイトルなし

cocoさん、こんにちは
保護センターには年寄りの犬は結構いますね。
老犬サイトというのもあります。
やはり飼い主が病気になったり
亡くなったりしたのかもしれません。
年をとった犬が飼い主を失くして
檻の中にいるのを見るのはとても辛いです。

Re: タイトルなし

mi-goroさん、
いつも老犬のことをお気にかけてくださいますね。
仔犬はもちろん可愛いですが、
中高年犬はもっと可愛いのでしょうね。
私の昔の老猫部隊を思い出してそう確信します。

Re: 穏やかであれ

ワンワンオーナーさん、
写真展大成功になりますように!
余生のことはまだまだ早いですよ~(私と違って)
動物たちのために、これからも
たくさんたくさんご活躍していただかねばなりませんから。

ありがとうございます

ありがとうございます。もう少しで還暦です。
写真展まであと1週間、準備はOK
あとは天気になればと思っています。
ロンドンは今、賑やかでしょうね
サッカーの話題でみんな盛り上がっていますよ
9月にはもう一つ写真展を予定しています
命についてもっとたくさんの人が考えてくれればと思いながら進みます。

Re: ありがとうございます

開会式に見入ってしまい、夜更かししてしまいました。
ロンドンはお天気も良くて爽やかです。
もうひとつ写真展を開かれるのですか?
被災地の動物たちの写真展ですか?

札幌円山動物園

ロンドンオリンピック、さっそくメダルを獲得しましたね  女子重量挙げの三宅選手 「銀」オメデトウ(^▽^)ゴザイマース。
9月の写真展ですが、希望の牧場さんの写真をメインにほか3団体の写真展です。
もちろん被災地(原発20キロ圏内)のものです。
松村さんとも協力関係にある団体さんです。
トークイベントも予定しています。
命をつないでいる方々のお話です

Re: 札幌円山動物園

こちらはやはりイギリス勢を中心に放映するので
日本選手たちはあまり見ることができません。
でも礼儀正しくとても評判が良いとのことです。
被災地の写真展、動物園で開かれるというのは
良いですね。どうぞ多くの方々の目に触れますように!

街頭を愛でる犬

いいお話なので、転載させていただきます。
事情があって、年老いたり、病気になったワンコを保健所につれてくる人がいるようで、辛いですね。本当に寂しい目をしてるんです。先日、シッポが垂れ、トボトボ歩く老犬の散歩をしている人を見ました。彼女は、ワンコより前をいき、後ろ向きで、ゆっくり歩いてあげてました。一歩一歩、歩く姿がいじらしくて涙がでました。
いつもの綺麗な写真は、邦子さんがカメラマンなんですか?

Re: 街頭を愛でる犬

そらまめさん

ご紹介くださり、ありがとうございます。
老犬を連れていらっしゃる方、その光景が目に浮かびます。
素敵ですね。

私はいつも他の方のブログの写真が綺麗だなあと思って
ねたんでいます(笑)
私のは娘が撮っていますが、それでも
他の方々の方が良いなあとひがんでいます。(笑)
プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
ホームページ
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