私に何の関係があるというのだ 

What's That Got To Do With Me? イギリスの動物福祉

あなたはこれをどう思われるか

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At Regent Street

昨年の一月、長年の友人であった10歳のラブラドール、オスカーを亡くした。
お腹に腫瘍を見つけた獣医はその夜は家に連れて帰り、
さよならの準備をするように優しく言った。
オスカーを抱きしめ、好物のチェダー・チーズをあげたが、
命のともし火が消えかかっているのは明らかであった。

翌朝、学校行く前、子供たちは泣きながら、オスカーにしがみついて、さよならを言った。
小さいころオスカーの首にぶらさがったり、鼻にバズライトイヤーのシールをはったり、
馬にみたてて庭を走り回ったりしたその子供たちである。

私が出産のため病院に行くのを3度ともドアのところで見送り、
私が戻ってくるまでドアのところで待ち続けてくれた。
毛布にくるまった赤ちゃんを優しく匂い、
それからすぐ承認を表すために尻尾をふってくれるのであった。

オスカーがいなくなってから空虚の日々が続いた。
犬が途切れたことはなかった私たちが、彼に代わる犬を探しに行くことは、
何と言うか正しくない気がしていた。

しかし、冬が溶けていくように、私たちの心も溶けていった。
春になるころ、再び4本足の友達と一緒に暮らしたいと思うようになった。

グーグルでブリーダーを探す。しかしラブラドールのあまりの高さにびっくりした。
仔犬が600ポンドから800ポンドなのだ。オスカーを買った2000年は250ポンドだったのに。

なんだか違和感を感じる。
イギリスのあまたある保護センターで何千匹ものホームレスの犬が家を探しているのに、
そんな大金を払って犬を飼うのは社会的に無責任のような気がした。

イギリス最大の犬のチャリティであるドッグトラストによると、
毎日国内で345匹の犬が保護されているということである。

そうか、そんなに多くの犬が家を必要としているのだ。
私はどこの保護センターにいっても両手を広げて歓迎されるだろう。

と思ったのは大間違いであった。
もし現実の里親プロセスの厳しさを事前に知っていたなら、
犬を飼うかわりに近所のペットショップで金魚を買い、
子供たちに絆を結ばせるように言い聞かせていただろう。

それにしても、どうして誰もレスキューセンターのスタッフの啓蒙的な態度や、
山あり谷ありのプロセスを教えてくれなかったのであろう。

ジュノとアルバスをひきとるまでの杓子定規ないらいらする
長いプロセスに苦しめられるうち、
私は思わず「あなたたちはこの犬たちを引き取って欲しいの?どうなの」と
叫びたくなる場面に数多く出くわした。

オバマ大統領を筆頭に今やセレブの間でも、
ブリーダーから買うよりはりホームセンターから犬をひきとる人が多くなった。
しかし、そのセレブの人たちも私たち一般人と同じように
犬を引き取る資格があるかどうか査定されているのだろうか。

オバマ大統領はボーを引き取る前に、シェルターのスタッフにホワイトハウスの中と庭を案内して
(きちんと塀が設置されているか。犬が脱出するすきまがないかどうか)
ボーにとっていい家かどうか許可を得たのであろうか。おそらくそんなことはないと思うが。

私たちが躓いたのは子供のことであった。4人のうちの一人はよちよち歩きの子供である。
問題行動のある成犬をひきとるのはいやだった。
間違っているのかもしれないが、あまりにもリスキーなギャンブルである。
オスカーを信頼していたのと同じくらいの信頼を新しい成犬に寄せるのは無理であった。

人間の里親も一緒であるが、赤ちゃんは非常に少ない。
ドッグシェルターは成犬ばかりだ。
そして犬種は不人気なピットブルテリア、ロットワイヤー、ドーベルマンなどの雑種である。

保護センターから貰い受けるのであまりあれこれ言えないが、
それでも少なくとも子供たちのために
犬がどんな背景で育ったのかを知ること重要なポイントである。

そんな経緯の中で6月に南イングランドのレスキューセンターで
ボクサーとローデシアンリッジバックのミックス仔犬を見つけたときは
身の幸運が信じられなかった。
12週の仔犬だ。家族に馴染むのに充分若いし、トレーニングもある程度すんでいた。

さここで私が最初におかした間違いを復習してみよう。

彼らの非論理的な規則の一番:8歳以下の子供がいる家は仔犬希望の登録はできない。
その犬が子供に噛み付かないという保証ができないからである。
代わりに小さい子供に対して大丈夫だと査定を受けたシニアの犬を推薦される。
しかしこの犬が8歳のコドモを噛まないとどうして保証できるのかわからない。

そこで私はちょっと方針を変えた。
後ろめたいが、私は3人の子持ちだが、
子供はみんな8歳以上であり、よちよち歩きの子供はいない。
仔犬が欲しいと別人になりすまして電話をした。

次のステップはアルバスを貰い受ける(オンラインで恋に落ちたときにもう名前は決めてあった)
ドッグホームでの面接である。インタビューのやり方は妥当なものであることを認める。
ホームは犬がきちんとした家庭にもらわれて可愛がられることを確証する義務があるのだ。
彼らの最終目的は捨てられた犬が2回も3回も捨てられないようにすることである。

そして家主の許可証明を求め、それと別途に獣医からの推薦状も要求する。

やっとここまでこぎつけることができて嬉しい。しかしまだまだ道のりは遠いのである。

ハードルの2番目は家族全員、70マイル離れたセンターまで
アルバスに会いに行かなければならないことである。
しかも一回や二回ではなく、絆を結ぶために何度も何度も足を運ばなければならない。
このおかげで、高い電車賃がかかり、
ときには実在していないことになっている
よちよち歩きの子供をベビーシッターに預けなければならなかった。

そうこうしているうちにもう一匹の捨て犬にも恋をしてしまった。
ジュノはハスキーとポインターのミックスで素晴らしく青い眼をしていた。
一歳になっていたが、まだ仔犬であり、私たちが幼児がいることを正直に言っていれば、
彼をもらう資格もなかった。
しかし一回ついた嘘だ。乗った船でもあるし、二匹一緒にもらうことを決めた。

ハードル3は家庭訪問である。このときまでに私のいらいらはかなり頂上まで達していた。
費やした多くの時間、お金、エネルギー。
すべてセンターが要求する通りにしてきた。
それでもまだ家庭調査のためスタッフを送ってくるのか。

私たちはきちんとしたミドルクラスの家族であり、
捨て犬だった犬、しかも二匹もひきとろうとしている。
良いことをしようとしている家族なのである。
家にはきちんとした塀がつけられていることを獣医からの手紙で確認しているはずである。
しかも獣医は私たちはナショナルトラストがある美しい田舎に住んでおり、
経験豊かな犬の飼い主であることも言及してくれている。

しかし、彼らのスタンスは誰をも信用することなく
全部のプロセスをまんべんなく遂行することである。.

おまけに彼らは仔犬たちのトレーニングコースを全額払うように、
しかも払った領収書を犬を引き取る前に見せるように要求するのである。

家庭訪問の日、私たちは幼児のものをすべて隠した。
スタッフは別の犬を連れてきて、中に入れてもかまわないかと聞いてきた。
これは私たちがどれだけ犬を好きかどうかのテストだということがすぐわかった。
連れてこられた犬は臭かったけれど、私は犬好きであることを見せつけてやった。
この女性スタッフにオーケーサインを出させるために
カーペットをおしっこくさく汚した犬も含め何でもするつもりであった。 
彼女は上下すべての部屋、戸棚の中、そして庭、納屋、温室までもすみずみまでチェックした。
幸運なことに、しまい忘れたおしゃぶりを見落としてくれたが。

数週間のドッグセンター通い、犬を正しくケアする3時間のセミナーに出席し、
私たちはとうとうジュノとアルバスをもらうことができた。

私はみんなと同じように犬好きである。
ただこの里親のプロセスではいろいろ考えさせられることがあった。
マドンナがマラウイからディビッドとマーシーを引き取るほうが、
私が二匹の仔犬を引き取るより簡単であったに違いないと思う。

あ、それから、貰い受ける光栄に浴したとして
一匹につき120ポンド払わなければならいなかったのは言うまでもない。
けれど、この苦労の価値はあったと思う。
犬との生活は素晴らしいものだと私たちにまた思いださせてくれる。
ソファでレスリングして、風になびく洗濯物にむかって際限なく吠える。
犬なしで生きていくことは想像できない。
しかし残念なことに2匹はまだ法的には私たちのものではないのだ。

レスキューセンターの規則では私たちが規則を破った場合
(たとえば家に2歳のコドモがいる)
彼らは法的権限でジュノとアルバスを剥奪することができるのである。

だから私はこの記事を書いている。センターが少し規制を緩めてくれることを願って。
これらの規則がセンターから犬をもらおうとしている
心優しい飼い主を遠ざけてしまうのではないか。

ホリデーに出る時はセンターに報告しなければならない。
もし何かの理由で飼えなくなった場合は
親戚や友人に譲渡せず、センターに戻さなければならない。

ああ。ジュノとアルバスはマイクロチップをしてセンターに戻る。
そして新しい飼い主のもとで塀が壊れて脱出したとしても
センターはいつでもどこにいるか把握できるのだ。 

あなたはこれをどう思われるか。


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私もこれは薄っすらと感じていました。25年前に比べるともっときつくなっています。

しかし、あのハッタスリー卿でさえも、このプロセスを通らなければなりませんでした。

私の新しい犬ーロイ・ハッタスリー

この記事を受けてレスキューセンターが新たな記事を出していますが、それはまた後日。

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