できるんだったら最初からやれよな

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ガス室の中から立ち上がったミラクル犬ダニエル

アラバマ州の動物管理部門で5ヶ月働いているベリーは一匹一匹ガス室へ入れていく。
動物たちは生命の最後の瞬間を迎える。
「仕事の中で一番辛い部分である」とベリーは言う。

ベリーがボタンを押すと電気がつき、毒ガスが流れる。
名前もない必要とされてもいない若いビーグルの雑種犬は
州の動物収容所のドロップボックスの中に捨てられていた。
ガス室送りで彼の人生は終わりのはずであった。

しかし今は無傷で尻尾を振っている。
ミラクル・ドッグとしてダニエルという名前をもらい、
ニュージャージーで新しい家族を探してもらうことになった。

収容所で過去12年間生き残ったのは3匹だけである。
「おそらく神のご意図でしょう」と広報部のフィル・スティーブンソンは言う。

飛行機でニュージャージーに移され、
家族が見つかるまで収容してくれるボランティア団体の
イレブンスアワー・レスキューホームに到着したダニエルは尻尾を振り続ける。

「彼は元気です。家の中を歩くのもなれています。可愛いし、ハッピーだし、とても社交的です。
ダニエルをひきとりたいという申し込みが合衆国のあちこちから100件以上あります。
そのうちの半数がもしダニエルがだめだったら他の犬をひきとりたいといってくれているのです」

ダニエルに似たように整形しようかと考えていると冗談をいう。
やせほそっていたダニエルは少しずつ回復してきている様子だ。

どうしてダニエルが生存したのか誰もわからない。
もしかして風邪をひいていたかなにかで呼吸が浅かったのかもしれない。

ステンレス製の箱の中にいちどに7匹か8匹いれる。
密封し、とコンピューターで制御されたポンプで一酸化炭素を送りこむ。
ガスでの殺戮は残酷なので停止すべきであるとされているが、実際多くの州で使用されている。

生き残るとしたら若い健康な犬だ。
そして一酸化炭素は下に沈むので犬の上におりかさなっていた場合に生き残るチャンスがある。

ダニエルはシェルターのドロップボックスの中に入れられていたので
どんな経緯できたのかわからない。
ただいらないと思われた犬だったことだけは確かである。 
収容数は法律で決まっており、飼い主の形跡のないダニエルのような犬は最初に処分される。
シェルターのポリシーで生存した犬は新たな飼い主を見つけることになっている。

スティーブンは結ぶ。「彼のストーリーが里親になってくれる人を増やしてくれることを願う。
非常に奇妙な話しであったが素晴らしいエンディングになった」


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奇妙な話しでも素晴らしいエンディングでもなし。
神のご意図がそこにあるとしたら、この恐ろしい行為が、少々白日のもとに照らされたことである。
この記事に対して
「里親を探せるんだったら、何故最初からそうしなかったのか」
というイギリス人のコメントが一番支持を受けていた。
その通りだと思う。

冬時間になったロンドンに戻りました。真っ暗でじめじめ。
日本は明るくてさわやかな天気でした。

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プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
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