輝く笑顔をもたらすもの

Picture 883_picnik
At South Bank

ウェールズの特殊学校はその朝いつも通り始まった。
しかし今日は教室に見慣れない顔がいる。
コッカースパニエルのセラピー・ドッグであるバーティだ。
バーティーは週に一度子供たちと過ごす。
その子供たちは重度のハンディキャップのある子供たちである。

「このクラスは最もケアが必要なクラスです」と校長のジョナサン・モーガンは語る。

「学習能力の遅れだけでなく、身体の機能の面で不自由が多い子も多いのです。
彼らの要求にあわせたカリキュラムが組まれていますが、
その中でもバーティは非常に重要な役目を果たしています」

バーティは市の教育係を引退した飼い主のマリー・オリバーと一緒にくる。
3年半前パートナーに先立たれたマリーは犬を飼うように友人に薦められ、
ハンディ・キャップをもつ子供たちに関わるペット・セラピーのチャリティ団体に登録した。

「目の不自由な子にバーティーのことを話すのよ。バーティーの毛や耳に触ってもらうの。
子供たちからのリアクションを待ちながら。子供たちからの発信をを探すのです」

「先週、バーティーの耳を以前ひっぱっていた子が
今週はバーティの耳を上げたり下げたりとても優しく扱っているのです。
これは素晴らしい進展です」

教室にいっせいにわきあがる歓声で、
一番重症な子供でもそこにバーティーがいることがわかる。

教師のキャサリン・パークスはコミュニケーションを奨励することの必要性を説く。
犬と触れることは自我をはっきりさせ、
感情を他人に理解させるのに役立つと信じている。

「ここにいる子供たちの中でだれもいわゆる
従来のコミュニケーション技術を持っている子はいません。
この子達なりの効果的なコミュニケーションの方法を持っているのですが、
理解するのに時間がかかります。

しかしバーティーが来たときは
教師がクラスで成し遂げようとしたことを実証してくれるのです。
たとえばジョシュアという男の子は何か音をたてるときは
彼がハッピーで興奮しているときだということがわかっています。
そしてそれはいつもバーティーがここにいるときなのです。
それが彼の嬉しいという表現なのです。

ルーシーはしゃべることができません。
しかしこの12歳の少女はバーティと過ごす時間が
とてもハッピーだということははっきりわかります」

ルーシーの母親はこの小さい犬が娘にどんなに大きな変化をもたらしたかを説明してくれた。

「バーティが部屋に入ってくると娘の顔は灯りがついたようにぱっと輝くのです。
バーティの足、頭、手をなでるのです。本当に愛らしいほほえみです。
普段あまり見られない感情の高まりを見せてくれます。
ルーシーはしゃべれません。でも自分を表現する自分なりの方法を持っています。
バーティーが学校にくるようになってから私たちは仔犬を二匹もらいました。
ルーシーは犬が好きだということがわかったのです。娘の好きなようにしてあげたいのです」

英国内の学校や病院で約4500匹ほどの犬と猫が訪問セラピーを行っている。
その恩恵をうける大人と子供の数は130,000人にも登るとされている。
少なくともこのウェールズの学校では確かにすばらしい効果をもたらしている。


_46802002_therapydog_2_226.jpg   _46802001_therapydog_226.jpg
BBC NEWS 写真も転載

保護センターにいる犬たちをこうしたワーキング・ドッグとして
少しずつでも採用訓練したらいいのではないかと思うのですが。

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
ホームページ
私に何の関係があるというのだ

最新記事
多くの方々がご覧くださった記事
Tweet It
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

大の男が号泣するとき
When a big man cries キンドル版
イギリスの動物保護団体
ノン・キル・シェルターの成功法ヒント
お一人でも多くの方へ
当サイトはリンクフリーです。転載、引用、ご自由になさってください。 動物たちにとっての最大の脅威は「残忍な人間たち」でありますが、 同時に「実際に何が行われているかを知らない人たち」です。 どうぞお一人でも多くの方に広めていただければ、 これに勝る幸せはありません。 本ブログは私がすべて英語より意訳/荒訳/超訳/創作訳をさせて戴いております。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
QRコード
QR