薄情なシステム

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At Kensington Grove

数週間前新聞、テレビ、ラジオなどで屠殺前の豚を虐待していた衝撃的な映像がテレビで放映され、
新聞やラジオなどのマスコミも大騒ぎしました。
あまりにも可哀想でどうやってブログでとりあげたらいいのか考えていました。
同時に、なんとなく違和感もありました。
そのしっくりこない部分がこれかもしれないというガーディアン紙の記事を見つけました。

最近エッセクスの屠殺場で豚をなぐる蹴る、タバコの火をつけるといった虐待行為が暴露され、人々を震撼させた。
それをビデオに収め、公共にそして、政府当局に報告した動物保護団体は拍手喝采を受けるべきである。

しかし、不法侵入による映像のため、英国環境・食料・農村地域省は、動物福祉規格により、
違反を起訴できないと決めたという事実は信じられないほど腹立たしい。
しかし今回の事件は、環境省のこれからの大切な資料となるに違いない。
また他の屠殺場にも警鐘を鳴らし、我々消費者にも毎日口にするものに関する問題提議となった。

ところで、屠殺の過程は大量虐殺であることを想像できる人はどれくらいいるだろう。
驚くべき効率のよさで毎日毎日イギリスで約10万頭の牛、羊、およびブタを「処理する」
組織化されたオートメーション虐殺である。
EU全体だと、毎日80万頭の牛、羊、およびブタが食用のために殺される。

動物愛護団体が彼らの福祉のために闘った多くの改善策にもかかわらず、数は増える一方である。
ヨーロッパと北アメリカで完成した効率的な処理方法は、現在地球のあちこちで採用されている。
洋風な食事が人気となり肉の一人あたりの消費量は、1961年から2007年の間に倍以上に増えて、
2050年までにさらに倍増すると予想されている。

たとえ屠殺が動物福祉規格を満たす状況で行われているとしても、
私たちは「本当に人道的であるか」と常に疑問をもたなければならない。
楽しさや苦しみがわかる生き物をは法にのっとって繁殖させられ、閉じ込められ、太らされ、
死への旅路のトラックに乗せられるのである。
この過程のどこに人間的なものがみられるのかわからない。
たとえ殴ったり蹴ったりタバコの火をつけたりしなくとも。

今回の動物保護団体が暴きだした残酷な行為は
産業システムにのっとって毎日行われている動物の大量殺戮の中では、
果たして意味を持つのだろうか。

問題は豚を蹴った個人を非難するレベルなのか。 確かに、そのような人物は罰せられるべきである。
しかし、喜びや悲しみの感情を持つ数百万匹の動物を毎日流れ作業で殺戮している社会の機構は
無視されるべきではない。
このような機械的で薄情なシステムの中で人間味がある習慣を期待するのは、
たぶん贅沢を言うことなのかもしれない。

GUARDIAN UK






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プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
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