危険な犬種法に寄せて

DSC_2012.jpg

イギリスの「危険な犬種法」の立法案を受けて
ハッタスリー卿が新聞に記事を寄せています。

昔からの言い伝えは通常明白な真実を端的に表している。
母親の膝に座りながら聞いた「悪い犬なんていないのよ。
悪い飼い主がいるだけなの」などは最たるものである。
1000匹に一匹くらい凶暴性を持って産まれる犬が存在するかもしれない。
しかし残りの999匹は遺伝子を操作して作られた結果である。
彼らはいわゆる闘犬種と呼ばれている。
特に名前を聞くだけで怖がられる
スタフォードシャー・ブルテリアは弁護の余地がある。

政府はまもなくドッグアドバイザリーカウンシルを設置するとういことだが、
彼らの初仕事である「危険な犬種法」立案を見るかぎり、
飼い主に関する条例があまり盛り込まれていないようだ。
新しい法案は犬を闘犬にしたてようとする
悪意ある飼い主に厳しいものでなければならない。
ただちに「危険な飼い主法」へ切り替えるべきだ。

犬は犬種で判断されるのではなく、行動で判断されるべきであり、
飼い主に責任があることを考慮されなければならない。
警察がスピード違反を冒したドライバーを罰するような方法で、
悪い飼い主に犬の飼い方コースの出席を義務付け、
犬を闘争にけしかけるような飼い主は一生犬を飼うことを禁止し、
法を無視したかどで服役させる。
しかしこれはまだ序章である。
ピットブルからペキニーズまですべての飼い主には
「犬の世話をすること」を法的に義務付ける。

犬を飼うということは明白な義務が付随してくることを
認識しなければならない。
人間のベストフレンドはいつも要求度が高いのだ。
どんな悪天候のときにも散歩が必要である。
犬は群れる動物であり、家の中に一日中取り残されるようには作られていない。
彼らの健康と幸せは身ぎれいにしてもらうこと、
管理された食事、そして友情である。
これらの義務を喜びを持って果たす人もいる。
私なぞは毎夜犬の歯磨きをとても楽しみにしている。
これは犬ケアのマニュアルではオプショナルケアとして
特別条項に入るものと思われるが。。

この義務を最初からわかっていれば放置の悲劇は減る。
飼い主が犬の世話の大変さを知り、
こんなはずじゃなかったと思ったときに犬が捨てられるケースが実に多いからだ。

6ヶ月前、ジャッキーが私の人生にやってきた。
ボルソバーの通りをさまよっていたのは何故かと
貰い受けたシェルターの人に聞いたところ、
もとの飼い主が元気のいいイングリッシュ・ブルテリアの仔犬を
家で飼うことがどんなものであるか想像できなかったからであろうと。
あるいは別の可能性としては出来が悪かったので、
悪徳ブリーダーがインターネットで売る価値なしと判断して
捨てたのかもしれないと想像した。

犬を飼おうと思ったときに、
犬販売業者にも何件か電話して問い合わせたが、
キャッシュを渡した後は一生アパートの15階に犬が閉じ込められようが、
知ったこっちゃないところばかりであった。
ブリーダーに対しする厳しい法律の強化をも求められる。

法的効力をもたせるために犬はすべてマイクロチップを埋めこむ。
迷子や犬さらいを防ぐ目的で、思慮ある飼い主はすでに行っていることである。
大きい額ではないが、政府は年金生活者には無料にすべきだ。
お年寄りにとって犬は他の何よりもたいせつなパートナーなのだから。

もちろん法の改正は利益追求者から糾弾の声があがる。とくに純血種を扱う業者だ。
犬の適正なケアの法の改正により自分たちの位置が脅かされるということを知っている。
彼らは犬の特異性をアピールするためにアブノーマルぎりぎりまでの線で犬を作る。
値段をつりあげるため不具合を産むほど犬の遺伝子を操作するのも動物への虐待である。

わが国は犬好き国家として知られているが、
実際の犬の扱いをみると疑わしいものである。
虐待される、放置される、傷つけられる。
これらの悲劇を避ける一番良い方法は
世話の義務を織り込んだ飼い主への法律を設定することである。
本当に犬を愛している者はこれに反対しないはずである。



スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
ホームページ
私に何の関係があるというのだ

最新記事
多くの方々がご覧くださった記事
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

イギリスの動物保護団体
ノン・キル・シェルターの成功法ヒント
お一人でも多くの方へ
当サイトはリンクフリーです。転載、引用、ご自由になさってください。 動物たちにとっての最大の脅威は「残忍な人間たち」でありますが、 同時に「実際に何が行われているかを知らない人たち」です。 どうぞお一人でも多くの方に広めていただければ、 これに勝る幸せはありません。 本ブログは私がすべて英語より意訳/荒訳/超訳/創作訳をさせて戴いております。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
QRコード
QR