あなたは何をしているのだ

2011/ 02/ 28
                 
Picture 499
At Greek Street

新聞の「声」欄に投稿した原稿です。採用されませんでしたが、
来てくださる方のためにここに残しておきます。

2010年2月、英国ガーディアン紙に徳島県の犬猫殺戮処分方法が掲載された。「近所での殺戮は迷惑との住民の苦情を受けた行政は、走行中殺戮できる動物用毒ガス室を搭載した4500万円のトラックを導入。焼き場に到着する一時間前に動物の殺戮を果たすことができ、場所をとらず、非常に効率的だそうである。」これはまたたくまに世界の知るところとなり、欧米から「死のトラック」「モバイル・ガス・チェンバー」とネーミングされ、ネット上をにぎわせた。

今年2月の鯨の調査船中止のニュースも世界各国同時伝達である。「日本の捕鯨は世界中で鯨を保護しようとしている人々の懸命な努力を踏みにじっている。日本のような偉大な国こそが21世紀はもはや捕鯨の世紀ではないと先導していくべきだ。」と英メディアのコメント。

カナダでは毎年生後間もないアザラシの赤ん坊を親の目前で撲殺し、皮をはぐ。ただただ赤ん坊の毛皮目当てである。2009年にEUはあざらし猟による製品の全面輸入禁止令を定めた。アメリカとメキシコも同措置に踏み切り、カナダ産の魚介製品もボイコットされている。毛皮製品の上顧客は中国と日本である。

今や日本の津々浦々までガラス張りであり、良きも悪きも瞬時に世界に伝わる。世界から日本がどのように見られているかを意識しなければならない。それは決して見られているからよく振舞うということではなく、日本の世界に対する貢献を金銭的なものでなく、精神の崇高さでもってして国際社会に参与するいいチャンスだととらえるべきである。日本が諸問題に直面し窮した時、国際社会に訴えたいというコメントを聞くが、世界が果たして耳を傾けてくれるだろうか。あなたは何をしているのだと反対に問われないだろうか。あざらしの赤ん坊の毛皮を輸入して得られる対価は国際社会の知的リーダーになり得る可能性と引き換えて余りあるものなのか。



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