私たちには残酷さを排除するシステムがある

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私がよく引用するMAIL紙はIndependent 紙やObserver 紙のような格調高さはないのですが、
動物虐待に関しては頻繁に大きくとりあげてくれます。以下もその記事です。

生きたまま羽をむしりとられる恐怖と痛みの残酷さに対する
あなたの冬のコートの対価は何であるか。

ダウンジャケットは非常に人気がある。
ジョルジオ・アマー二、ラルフ・ローレンなどのデザイナーブランドは大々的に宣伝され、
べネトンやマークス・アンド・スペンサー、ギャップの棚から飛ぶように売れていく。

しかしダウン産業のダークサイドである残酷性に思いを馳せたことがおありであろうか。
とくにガチョウたちが最新ファッションの需要を満たすためにどれだけの苦しみを味あわされていることか。

生きたまま羽をむしりとられる痛みは想像に絶する。血だらけになる。
それ以外の羽はその残酷さゆえにイギリスでは禁止されたフォアグラ産業で使った鳥の羽である。
価格の高いのは死んだ鳥からではなく、生きた鳥から素手で毛をむしりとる羽である。
背中の長い羽は安く、胸の柔らかい部分が一番高価で、一キロあたり22ポンドである。
トリ自体は殺戮後一匹わずか1ポンド60ペンスで取引されるが、鳥が払う代償はそれどころではない。

短い命のうえに、生きた地獄を味わう鳥たちがどのように扱われているかチャリティ団体のマーカスは語る。

鳥の羽をむしる作業員男女ともがあちこちの農場を渡り歩きます。
ポーランド、ウクライナ、ロシア、モルドバ、そしてハンガリーがイギリスへの商品の大量生産国です。
拷問は一回だけではありません。フォアグラに使われる灰色のガチョウは
12週で殺戮されるまえに一、二回、羽をむしられます。
肉食用の白ガチョウは26週で殺戮される前に3回むしられるのです。
作業員は何の感情も持たず、恐れるガチョウの羽や足をつかみ、時には打撲や骨折を負わせ、
傷つけ痛みを負わせ羽をむしります。終わったときには鳥は血まみれで、
傷口は麻酔もせずに針と糸で大雑把に縫い合わせられるのです。

5週間で羽が生えそろうとまた同じようにむしります。素敵な冬のコートのためだけに。
一匹のガチョウにつき150グラムのダウンができます。
これは枕一個分です。コートには3匹か4匹必要です」

ヨーロッパのダウンフェザー協会は、今のところ、
生きたガチョウを使うのはたった2パーセントだと豪語しているが、
もちろん残りの98%は強制給餌の拷問を施すフォアグラからきている。

マーカスは続ける。

「製造業者でさえも生きた鳥からなのかどうか100%わからないのが現状です。
ガチョウが殺された後はあひるやニワトリの羽もむしり、ブローカーの手に渡り、
客が望む質にしたがって混ぜ具合はかわっていきます」

ブローカーに言わせるとドラッグ業界と似たりよったりであるらしい。
最初は高品質で売っていたのが、流通するに連れて品質が落ち、値段も変わってくる。
鳥が残酷に扱われているかどうかを確かめるのは非常に難しい状況である。

死んだ鳥からむしりとるのは残酷ではないと思うかもしれないが、
その鳥たちも死ぬ前におなじくらい残酷な目にあっている。
よく知られているのが、生きたままのどにチューブをさしこまれるフォアグラ産業である。
オーストリア、ドイツ、チェコ、ノルウェー、ポーランド、ネーデルランド、イスラエル、
スイス、南アフリカ、ルクセンブルグ、デンマーク、そして合衆国のたいていの州では禁止されている。
イギリスでも動物法により生産することはできないが、売ることは違法ではない。

たいていの消費者はグルメフードを買おうとは思わないが、羽毛はどうだろうか。
無害だと信じて疑わないのではないか。ファッショナブルで暖かいコートの裏には
羽をむしる残酷さとフォアグラの残酷さが隠されていることに気がついていない人が多い。

ダウンジャケットを買うとき、中に何が入っているか知る方法があるだろうか。
ダウンコートを販売しているGiorgio Armani, Ralph Lauren, Benetton, Gap, Patagonia,
The North Face, Rab (a Snow & Rock supplier), Marks & Spencer,
Puffa and Tommy Hilfigerに彼らのポリシーを訪ねてみることにした。

Ralph Lauren, Puffa, Armani and Tommy Hilfiger は返答なし。
Rabは「私たちはできるだけ倫理的に扱うダウンを選んでいるが、
供給チェーンの大きさと複雑さで100%保証することは非常に難しい
というのが正直なところです」との返答。


Benetton は殺戮した鳥を使うとの答えである。
ギャップは「私たちは生きた鳥からの羽を使用していないが、
厳密にそれが食肉産業からきているかどうかは確定できない」と。
今年2月Four PawsからThe North Face and Patagoniaの衣料品が
アメリカベースの最大大手であるアライドフェザーアンドダウンからきていると豪語していたのが、
実はハンガリーのフォアグラ農場からの鳥の羽であったことが暴かれ、失態を呈している。
9ヶ月たった今も、仕入れもとが残酷な取り扱いの業者ではないと言い切る事ができない状態である。

パタゴニアの環境マネージャーは問題対処に取り組んでいるところだという。
「供給のチェーンは複雑でダウンがどこからくるのか見極めるのは難しい」とマネージャーは認める。
「成長するにつれて農場が変わる鳥もいます。屠殺場に来る前に何段階ものステップを踏むのです。
羽は製造業者に売るバイヤーや加工業者に渡ります。
この仲介業者の多さで追跡が困難になっていて
私たちが購入するもとのソースに関して100%確かではないのです。
来年からは生きた鳥やフォアグラ用の鳥を使わないように保証する方策を考慮中です。
最初のステップとしてサプライヤーの言う事を鵜呑みにせず、
自分たちが独自で調査できる手立てを持つことです」

Allied Feather & Down’の部長の答え。
「私たちは故意に生きた鳥からの羽を購入にしているわけではありません。
しかし、供給チェーンのひとつひとつを把握しているわけではなく、管理もできず、
100%の保証をすることはできません」

しかし、残酷な仕打ちで得た羽を使わないというポリシーに自信を持っている企業が一社ある。
マークスアンドスペンサーだ。

「私たちには残酷さを排除するシステムがあります。羽毛の場合はハンガリーから買わないことです。

私たちとビジネスをする人は私たちのやり方に厳しく従ってもらいます。 
そして定期的に監査し、彼らの供給チェーンも密接に関わっています。
今はイギリスをベースにした供給業者を二件だけ持っています。
彼らはサプライチェーンを私たちに明確に提示してくれています。」

さて今のところダウンコートを買いにいく店はたった一軒しかないようだ。
そこだけが鳥を残酷に扱う産物ではないとはっきりしているからだ。
しかし更に考えて欲しい。

イギリスやフランス、ドイツに住む人たちがダウンコートを買うのは狂喜の沙汰である。
湿った国でダウンなど役にたたない、化繊のコートは、暖かくて乾燥している。
何より、気持ち的にすっきりするではないか。


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毎日来てくださる方、時々来てくださる方、今年もありがとうございました。
2013年は皆様にとって良い年になりますよう。


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ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
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