無条件にイエスと答えましょう

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数か月前、僕とガール・フレンドのラーラは8歳のコッカスパニエルをひきとりました。
名前はルフィオです。我が家にはすでに仔犬から飼っているワイリーがいます。

年寄りの犬は仔犬と比べて本当に手がかからないのでしょうか。
活動的な我が家に適応するのでしょうか。実験です。

2年前、犬収容所から母親と仔犬たち全部ひきとった友人が、
そのうちの一匹を持ってきました。
ワイリーはそういうわけで我が家の一員になったのですが、
私の人生を劇的に変えました。もちろん良い方向へ。
種が違う同志で、ここまでぴったり親密になれるものかと自分自身でもびっくりしましたし、
私とワイリーの結びつきを見た人はすべてうらやましがったものです。

ラーラも例外ではありません。そこで僕はラーラのために新しい犬を飼うことにしました。
彼女はフルタイムで働いているので、手のかかる仔犬よりは成犬のほうがいい。
しかも老犬をシェルターからひきとる感動のストーリーは
ラーラの優しい心を刺激したようであります。

私たちの希望条件はしかしながら難しいようでした。

小型犬だが、大型犬のように振舞う。
老犬だが、さほど老犬のように見えない。
活動的な私たちと一緒に行動する。

いろいろな候補犬をみましたが、
ぴったりくる犬にはなかなか出会えませんでした。

ある土曜日、保護センターに行き、
悲しい目をしたキャラクターあふれる小さなスパニエルを見つけました。
ワイリーともうまくやっていけそうだと確信して、
書類にサインして、270ドル払って、ひきとりました。
名前はすでにルフィオと決めていました。

とりあえず、すべて順調にいっていましたが、
車の中で私が置き忘れていたベーグルをルフィオが見つけ、
食べ始めたところを、私がとりあげようと手を出したら歯をむきました。

ラーラはショックを隠し切れませんでした。ほとんどの人がそうでしょう。
しかし、保護犬の中には最初は少々荒れる時もあるんだ、
最悪の場合は、僕と君を合わせれば、
数キロの体重のスパニエルより強いんだからとラーラに説明しました。
家に戻ったときルフィオは部屋の真ん中におしっこをしました。


ルフィオの過去はこうです。

7年間過ごした家族は、4人目の子供ができた時、
殺処分率の高い収容所に連れていきました。
やせ細ったルフィォは一緒に暮らしていても
愛されず世話もされずに過ごしていたのだと思います。

ルフィオは最初は「骨」が何かわかりませんでした。
ボールも何のためなのかわかりませんでしたが、
弾むのを見てあれだけ喜ぶ犬を見た事もありません。
誰とも餌を争う必要がないと判ったとき、唸り声もなくなりました。

中略(ルフィの歯がボロボロの話や持病の話)

さて、これでも老犬を引き取るのは価値があるのかと聞かれましたら、

アレルギーで苦しんでいるコッカ・スパニエルを
少し眠らせてあげようと一晩中撫でている(そして全然寝ていない)私に聞くのなら,

無条件にイエスと答えましょう。

愛されず、虐待され、怯えて生きてきた、
ただただ悲しいだけの動物が、新しい生を楽しみ、
幸せになっていくのを見守る事の喜びと恩恵を表す言葉はありません。
仔犬の時から自分が考えた型通りに育てていくこととは
まったくの別の物であります。

一番最初に骨を与えたときの不思議そうな顔。
そしてそれが素晴らしいものだと、
彼だけのものだと理解したときの輝く瞳は
どんな苦労もどんな大変さも吹き飛ばしてくれます。
すべて報われ、価値のあるものになります。
私たちの人生もルフィオが家族になってくれたおかげで豊かさを増しました、

あ、そうそう。今度のルフィオの散髪時はモヒカン刈りにする予定です。

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紫の恐竜が宝物


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全くその通りです

永遠に一緒に

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2016年4月6日より英国内の犬はすべてマイクロチップの装着が
義務付けられることになりましたが、英国最大の犬の福祉チャリティ団体
ドッグ・トラストの協力により、
英国内の犬はすべて無料!
(法を守らない場合は500ポンドの罰金)

以下は政府広報ページより抜粋

パターソン環境庁官談

「犬を愛する我が国としては、何千もの犬が通りをうろつき、
犬舎に閉じ込められている状況を恥としましょう。
これは飼い主が見つからないからであります。

私はこの状況に終止符を打ち、新しい家を見つけようと
日夜奔走するチャリティ団体や行政機関の重圧を緩和することを決意しました。

マイクロチップをすれば、飼い主はどれだけ心の平穏を保てるでしょう。
迷子になったり盗まれたりしても、飼い主の元へ速やかに戻るチャンスは高いのです。
しかもドッグ・トラストの協力で
英国内のすべての犬は無料でこのサービスを受けることができるのです」

現在、英国内には800万匹のペット犬がいる。
そのうちの60%はすでにチップは入っているが、
残りの犬は全国にある18か所のドッグ・トラストで埋め込むことができる。
また地域の行政機関、住宅相談所、獣医でもドッグ・トラストの協力により、
そこでも無料で受けられる。

またバタシー・ドッグス・アンド・キャッツホームも
3か所のセンター内で、
ブルー・クロスも全国の16の動物病院で
無料マイクロチップを提供している。

クレア・ホートン バタシー・ドッグス・アンド・キャッツ・ホーム所長

「犬が迷子になったときの飼い主の心配は言葉に表せません。
しかし米粒のような小さな小さなマイクロチップがあれば、
私たちは数時間で飼い主の元に届けることができるのです。
今回の政府の英断を心より歓迎します」

次はドッグ・トラストのホームページ

マイクロチップは犬が迷子になったり、盗まれたときに
飼い主の元へ健康で無事に戻ってくる可能性をあげてくれるだけでなく、

●仔犬のブリーダーを追跡することができるので、
仔犬農場での問題、感染症や遺伝的な問題を軽減することができる

●犬泥棒に二の足を踏ませる

●行政機関が飼い主に「犬を飼うことの責任」を教育をすることができる

●動物を虐待する悪い飼い主を識別できる

●獣医が緊急時に飼い主に連絡できる

●災害時や事故のときに飼い主と犬が離れ離れになっても
容易に元に戻ることができる

今回の法制化は非常に大切な動きであるゆえ、コストはかかるが、
ドッグ・トラストはそのための資金は協力する決意である。

しかしマイクロ・チップだけでなく、
犬は飼い主の名前と住所と電話番号を記した首輪を装着することも
法律で義務化されていることをお忘れなく。



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実は先週の土曜日、散歩中犬とはぐれてしまったのですが、
その10分ほどの間、飛び出しそうな魂を押さえつつ、
普段はしおしおと足を運ぶ私がのしのしと大地を踏みしめ
探しまくりました。
マイクロチップと名札がある。それを頼りに、あとは事故に遭わないように
さらわれないようにと念を送っていました(どこに)

家に戻っているに違いないと一度戻ってみたものの
そこに犬の姿がなかったとき、気絶したかったです。

公園に戻り、次にすべき事を考えながら、
当たり構わず野太い大声で名前を叫び続けました。

そして心細げな後頭部が
草の間から覗いているのを発見したときは
自分と犬の大いなる幸運と恵みを感謝しました。

マイクロチップと名札でフル装備していながらもこの動揺ぶりですので
個体識別グッズがない犬がいなくなってしまったら、
想像するのも苦痛です。

犬は逃げる。意図せずともいなくなるということを念頭におき
飼い主はできるだけのことをしていかなければならないと思います。


僕は賭けてもよいのですが

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削ってもまだまだ長い今回のご紹介記事!
お時間のない方はボブ・ベンツ氏の編集後記だけでもご覧になってください。

虐待を受けていた動物たちが、幸せな結末を迎えるストーリーがとても好きです。
2012年、感謝祭の日に南カロリーナで救出されたピルグリムの軌跡もそのひとつです。

ピルグリム・ベンツがボブ・ベンツに語った自伝

ピルグリムというのはもともとは私の名前ではない。最初はベントリーだった。

私は2012年11月24日、
南カロリーナのダーリントン区ヒューメイン・ソサエティによって救出された。
その救出劇は地方紙に掲載され、
私はテレビにも出演した。
それでこのようにセレブになったのである。

生まれて最初の2年間はずっと家の裏庭の木に繋がれていた。
飼い主は私の世話をせずに、
仔犬の時のままの首輪をつけっぱなしにしていた。

参ったのは成長と共に、首輪が首にくいこみ、その周りを毛がかぶさってしまい、
私は24時間屈強なプロレスラーから首を絞められているような感じであった事だ。

しかもある日、誰かが、私に向けて22口径キャバリアで少なくとも4回発砲した!
こんなことをされるほど私が悪いことをしたかどうしてもわからない。
でも彼らなりの理由が何かあるんだろうと思うが。。

ある日、鎖が偶然にとれて、隣の家に迷い込んだ。
首の周りの傷口が開き、炎症を起こして膿んでいた私を見た隣人は、
すぐダーリントン区のヒューメインソサエティに通報した。
その時はわからなかったが、
今後多くの人が私を助けてくれるその中の最初の人たちであった。

11月22日、ヒューメイン・ソサエティの人たちが警察と一緒に私の様子を見に、
家にやって来るのをみると、飼い主は私の鎖をはずした。
私はとりあえず森へ身を隠した。
訪問者が良い人間か悪い人間かわからなかったからだ。

私がいなかったので、警察たちは翌日来ると言い残し退去した。
飼い主は私を呼び、私は戻るしかなかった。
他の方法があるとか、もっと良い世界が待っているとか知る由もなかった。

翌日(感謝祭の前日)飼い主は会社に行く前に再び私の鎖を解いた。
たぶんいなくなってくれと願いつつ。

警察が来たときはそういうわけで私はまたしても家におらず、
警察は何もしなかった。何事も進展しなかった。

しかし、その夜、人々の間で噂が広まったのである。
私を助ける努力をしていないのではないか。再訪しなかったのはどういうことか。
みんなは警察にがんがん電話をし、フェイスブックにアップし、
シェリフやダーリントン市長にまでかけあった。
会ったこともない私のためにどうしてここまでしてくれるのだろう。

感謝祭の当日、副シェリフがやってきて、
首の傷が以前にもましてひどくなっていた私を引き取って帰った。
感謝祭の日に救出された私にはピルグリムという新しい名前が付けられたのである。

アンダーソン・アニマル病院で レントゲンを撮ったときに、
78個のメタルが撮し出された。ひとつひとつが弾丸である。
これでは空港のメタル探知機でひっかかり、先へは進めなかっただろう。 :>)

食い込んだ首輪を取り出す手術は本当に痛かった。しかも二回もだ!

しかし獣医もヒューメイン・ソサエティのスタッフもみんな私に優しかった。
こんなに優しくされたのは生まれて初めてである。
手術後もレスキューセンターには戻らず、フォスター・ファミリーの家に置いてくれた。
そうすれば傷が早く治るらしい。

この優しい女性は毎日傷口を消毒をしてくれ、薬も飲ませてくれた。
やはり一番うれしかったのは、この女性がいつもいつも抱きしめてくれることだった。
この優しい人たちはいつも私のことを「愛している」と言う。

終の棲家が見つかるまで、
フィラデルフィアの近くにすむベンツ家にしばらくやっかいになることになった。

親切なベンツ・ファミリーは散歩に連れていってボールも投げてくれる。
ご飯ももらえるし、家の中に置いてもらえるし、何より、私のベッドが実に柔らかい。
ドッグ・ドアが付いているので家の中も外も自由に行き来できる。
他のフォスター犬と一緒に遊ぶこともできいる。
とりわけハッピーだったのはもう鎖につながれていないことである。

私がこれまでどんな生活をしてきて、
今どれだけ幸せかをこの人たちに伝えたいのだが、
いかんせん私は英語が話せない。
しかし、南カロリーナで世話をしてくれていた人たちから話を聞いたらしく、
ある日私にこう言った。

「ピルグリム、大変な日々を送ってきたのだね。
もう誰にも絶対お前を傷つけるようなことはさせないと約束するよ。
ここをお前の終の棲家とするかい?」

「うそ~!!?!」私はジャンプをして思わず天井に頭が届きそうになった。

時として物事は運命づけられていることがあるんだと思う。
私の人生は劇的に良くなった。
雪の中で遊んだり、ボールを追いかける私のビデオをご覧になって欲しい。

1月、私の前の飼い主は起訴され、法廷に立った。
多くの人が私をサポートするためにグリーンの服を着て
裁判所の前でデモを行ってくれたのだ。
みんな会ったことはない人たちばかりなのに。
ただただ私のストーリーを聞いてやってきてくれたのだ。

私の元の飼い主は動物虐待で有罪となる。
皆は私が嬉しいに違いないと思うかもしれないが、そうではない。
彼女のところには絶対戻りたくないけど、彼女のことは許す。
私は永遠の家を見つけ、ここでとても幸せに暮らしているし。


編集後記:ボブ・ベンツ

ピルグリムのストーリーは氷山の一角で、
アメリカには多くの似たような話がたくさんあります。
助けを必要とする犬の数に対し、
差し伸べる手の数が絶対的に足りないのです。

どうぞペットショップで犬を選ぶ前にレスキュー犬を貰うことを考えてください。
ピルグリムのような素晴らしい犬たちが新しい家を待っています。
もし飼うのが難しいのであったら、フォスター・ファミリーという選択肢もあります。

我が家ではピルグリムを犬のネルソン・マンデラと呼んでいます。
あの偉大なマンデラ氏と同じ名前とは畏れ多いですが。。

ピルグリムは人間への憎しみで溢れているべきです。
しかしそんなものはひとかけら持ち合わせていない。

ピルグリムは人間に不信感を持つべきです。
しかしそんなものはみじんも存在していない。

ピルグリムは攻撃的であるべきです。
しかしそんなことは夢にも考えていません。

ピルグリムは自分に拷問を加えた人間を憎むべきです。

しかし

僕は賭けてもよいのですが、

もしピルグリムが、最初の飼い主に会っても、
しっぽを振って喜んで駆け寄っていくことは間違いありません。

だから僕たちはピルグリムを犬のネルソン・マンデラと呼んでいるのです。



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生きる理由となるもの

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2月のとても寒かった日

ピカデリー・サーカスにあるこの標識の下でホームレスの男性が
"I am very very homeless, I am very very homeless" と
道行く人にお金を請うておりました。
手にはとても売り物にならないボロボロの雑誌「ISSUE」
(ホームレスの人たちが販売する雑誌)
もう一方の手にはリード。その先にいたのはスタフォードシャー犬。

こういう人にお金をあげても飲み代かドラッグ代に消えるので
あげるなというのがイギリスでの一般常識。

すぐその場を離れたものの、
道路の反対側からしばし傍観。

犬が、ぼろぼろではありましたが、防寒服を着せられていました。
しかもその服は半分垂れ下がって道路の上をひきずりながら
嬉しそうに実に嬉しそうにぐるぐる一緒に回っていたのです。

これは後で必ず後悔すると思い、現場に戻りました。

「おじさん、犬と一緒に入れるシェルターがあるの知ってる?」
「ああ、でも順番待ちなんだ」
「作戦を変えて動物チャリティに連絡してみて。優先的に探してくれるよ」
そしてお金を少しあげましたが、
ビールに消えただろうな、きっと。

以下はThe Pavement というホームレス・チャリティの記事です。

ホームレス用施設の大半は動物不可である。
愛する動物をあきらめるか、寝る場所を確保するかという
辛い選択を強いられることが多いホームレスの人たち。
もっと動物を考慮したサービスにすべきだと
動物チャリティ、ワンカインドは呼びかける。

「彼らはよく動物の面倒を見ています。
自分たちの抱えている問題を乗り越えるために
ペットがどれだけ精神面での支えになっているか計り知れません。
そういった状況の人たちに寝床をとるか動物をとるかの選択を迫るのは間違っています」

「ホームレスと一緒にいる犬がかわいそうに見えるかもしれませんが、
基本的なものさえ揃っていれば、飼い主と四六時中一緒にいることができるのは、
ある意味、幸せこの上ない生活です」

ブルー・クロスの調査によると、ホームレスの86%の人たちが、
犬と離れるくらいなら路上に寝る生活を選んでいるということである。

ブルー・クロスの犬の行動部長ジュリー・ベッドフォード氏。

「ホームレスの人たちが非常に孤独であろうことは想像に難くありません。
シェルターに入る選択をしなかった人たちは
犬と一緒に通りで食べ物を探し、安全で寒さをしのげる場所を探すことになります。
それでも犬と一緒にいることは、家を、職を、家族を失った人たちにとって
生きる理由となります。頑張れるエネルギーを与えてくれる大切なものなのです」



プロフィール

ノーマンテイラー邦子

Author:ノーマンテイラー邦子
ロンドン在住/通訳・翻訳業
保護猫延べ6匹、保護犬一匹、庭にキツネ3匹ほど
ホームページはただいまサーバーの不具合で閉鎖中
少々お待ちください。
contact: alicetigger24★hotmail.com

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