私に何の関係があるというのだ 

What's That Got To Do With Me? イギリスの動物福祉

マーマレード色の猫を絶やしてはならない

country-house-gae27dfd86_640.jpg

鶏が好きだ。豚が好きだ。馬が好きだ。犬が好きだ。黒スワンが好きだ。牛が好きだ。
猫が好きだ。羊が好きだ。キツネが好きだ。

でもマーマレード柄の猫が一番好きだった。

英国の政治家、ウインストン・チャーチルは動物好きで有名な政治家です。
第二次大戦時、ヨーロッパに置き去りにした英国の馬数千頭を
本国に呼びもどした逸話は以前のブログで ↓

チャーチルの使命

ロンドンから電車で30分、チャーチルの邸宅、チャートウエルハウスがあります。
1992年に購入し、晩年まですごした広大で美しい邸宅には多くの動物が住んでいましたが、
そのなかで彼の一番のお気に入りはマーマレード柄の猫ジョックでした。

誕生日に彼の秘書から猫をもらい、その秘書の名前がサー・ジョン・ジョック・コルヴィーユだったので、
彼の名前を取ってジョックと名付けられたそうです。
ジョックと食卓を共に楽しみにしていたチャーチルのため、
召使いはしばし、ジョックを探しに行かなければなりませんでした。

チャーチルの死後、家族が1966年、
ナショナル・トラストに家を寄贈するときに提示した条件があります。

その条件とは

「マーマレード柄で、白い胸エプロンをまとい、4本脚とも白いソックスを履く.ジョックという
名前の猫を永代に渡り住まわせること」でありました

U0P4INC14PH5N4ITGN7B (1)


ナショナル・トラストはこの条件を名誉をもって受け、
以降、マーマレード柄の猫を絶やすことはありませんでした。
そして2020年に一番新しい住人、6か月のレスキュー仔猫、ジョック7世が
バトンを受けとったことが発表されました。

ナショナル・トラスト、チャートウエル邸のマネージャーのビクトリア・オーステンさん

「ジョック7世は、多頭飼いの悲惨な状況から他の30匹の猫たちと一緒に
RSPCAによって保護されました。猫たちは栄養失調で弱っていましたが、
幸いにも健康を取り戻しました。ジョックはその中でも一番エネルギーにあふれていたので、
新しい役割に ピッタリだと思いました。

先代のジョック6世は目がほとんど見えなくなり、
広大なチャートウエル邸での生活が難しくなりましたので、
6年間のサービスを務めた後、引退させることにしました。
今は近くの村に住むチャートウエルの職員の家で幸せに暮らしています

ジョック7世の幼少期は辛いスタートでしたが、
今は私達の愛溢れる家で幸せに暮らしています。
すでに友達もできて80エーカーの敷地を探索したり、日向ぼっこをしたり、
蝶々を追いかけたりして、チャートウエル邸に来る人達を楽しませています。

職員たちにも慣れてきましたよ。いたずらっ子です。
庭師が何をしているか興味を持ち、おやつを貰おうとあれこれ画策しています。
一日の終わりにはソファで皆から撫でてもらうのが好きです。
最近は訪問客を木陰に潜んで、近づいてきたときに突然ジャンプして驚かせることです」

5ERF3P6PJ4QSQ46B59FQ.jpg

ORIGINAL ARTICLE ↓
KENT ON LINE .
PHOTOS Liam Austen (National Trust)

人生は郵便屋さんを追いかけまわす以上に面白いことがたくさんある

finaly.jpg


「父をアルセーションに、母をスタフォードシャー・ブルテリアに持つバスターは
1995年ロイ・ハッタスリーのもとに移り住んだ。ずっとの家だ。クリスマスだけのものじゃない。

動物レスキュー・センターから出たとたん、日記を書き始めることにした。
彼の興味のありどころは「匂いをかぐこと」「穴の中に頭を突っ込むこと」「食べること」
そして大切な主人を(誰か他の人が餌を与えるとその人が主人になるが)
意のままに操ろうとすることである。

誇りに思っていることは自分の姿と丈夫なこと、そして犬の哲学を実行すること。
ロンドンとダービーシャーと犬を受け入れるホテルの間を行ったり来たりしている。

バスターの日記は彼の文学的名声のために、
幸いにも彼のお抱え書記であるロイ・ハッタスリーの
ウイットとスタイルでまとめられることになる」

Buster's Diary As Told To Roy Hattersley より

images_20210626182107be8.jpg



雑種犬バスターがロンドンのセント・ジェームス公園で英国女王所有のガチョウに襲撃されたとき、
バスターがとった自己防衛手段は裁判で認められず(ガチョウは死亡)、
一緒に散歩をしていたハッタスリー卿とともに罰金75ポンドと犯罪歴が課せられてしまった。

物語はここから始まる。ニュースが一方的に報じられていることが、バスターには我慢ならず、
ジャーナリストであるハッタスリー卿に自分の思いを書かせ、
新聞に載せたのがこのバスターの日記である。

野良犬からレスキュー・センター、そしてロンドンの高級住宅地へと、
間と暮らし始めた雑種犬バスターはすべて交渉していかねばならぬ犬生活を語る。
しかし問題は24時間で消えてしまう彼の記憶力だ。

この本は動物飼育を語る真面目な動物心理学の本ではない。
きりきりとねじ巻いてしまった人たちへのねじ緩めの本である。
数々の経験や考察を経て、人間をコントロールする楽しみを獲得した犬の
ハッピーエンド・ストーリーなのだ。

「人生は郵便屋さんを追いかけまわす以上に面白いことがたくさんある」
ということを世の人々に納得させることに成功した本である。

アマゾン書評:ルーシー・ネイラー氏